2011-06-18

ジャックアンドベティで、ジャコ・ヴァン・ドルマル『ミスター・ノーバディ』

面白かった。
結末前にこのパラレルワールドの解釈に驚かされて、最後にまたグムムと腹に残る終わり方をする。
きっちり納得のいく展開とまとめ方と閉め方の、リアリスティック・ファンタジー(?)。ただのハッピーエンドじやないとこがこれまた素敵。

終わってみると、確かに、こういうパラレルワールドものの解釈としてそれほど突飛なものじゃないけど、そうとは全く感じさせない語り口が巧みで、途中まで、ケッタイな映画やなあ、と思ってた。

あと、小物とかモチーフとか色で統一感を出すのが、絶妙。三人の女性を赤青黄色と分けるのは分かりやすいが、何度も出てくる9時10分の理由があそこにあったのに驚いた。とても錬られているシナリオなので、他にもありそうだ。

ジャコ・ヴァン・ドルマルは、この映画でも「子供時代のちょっとした失敗とか子供の頃に会った女の子との再会とか」を使う。僕はそういうことにほとんど興味はないのだが、この監督の作品は面白いな。
十年間作品出してないのに面白い、ということがあるんだなあ。

英語でした。
カナダ映画、ということか?
もっと宣伝しておいて欲しいものである。
見逃すところだった。

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