2012-07-15

『具体』展@国立新美術館


面白く見た。

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以下、見ている最中の感想。

「既成芸術へのレジスタンスとしての芸術」がまとめられると、それらは類型化できるのではないか。

抽象を志向するのはもちろんのこと、キャンバスの形態をいじったり、キャンバスを別のもので代用してみたり(田中敦子の電気服など)、泥をビニールで包んだり。大きく言えば、具体も芸術という制度を前提とするものだが、その意味では、「制度」に対する批判力はもうない。
しかし、「制度」に対する批評的効力がないからといって、つまらないわけでもない。「制度」への批評が出発点だったにせよそうでなかったにせよ、そこからスパークした想像力は今見て面白いモノも多い。だって、誰が髪の毛で絵を描こうと思うか? あるいは、誰が扉に紙を貼り付けてそれを破ろうと思うか? など。

これが芦屋中心の運動だったことも不思議だが、今まで回顧展がなかったことにも驚いた。個々の作家の回顧展しかなかったというのは何かの怠慢ではなかろうか。

とはいえしかし、僕の関心は、ここから「アヴァンギャルドの類型化」ができないものだろうか、ということである。
できんかなあ。
やっぱ無理かなあ。

ミシェル・タピエによって海外に知られることで、具体は、絵画を中心とするグループへと展開していったらしい。
これは興味深い論点/観点だ。
なるほど。

ヨシダミノルの作品だけ、他のとなんか違った。
蛍光色の物体が動いてたし、暗い一室にまとめられてたし。

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