2013年2月13日水曜日

メモ:『アルバム』(音楽)という言葉の由来、1930年代の音響技術と「クラシック」との関連などについて


1.
レコードの収録時間が一枚5分未満だったSPレコード時代に、クラシック音楽のSPを数枚セットでまとめて、本のような形で売ったのがいわゆる『アルバム』と呼ばれるようになったきっかけ。

2.
そもそも「アルバム」という言葉は「ラテン語の albo (白)に起源し、原義は「白いもの」という意味である。古代ローマで議事録として使われた白い石版がそう呼ばれたことから、関連するさまざまなものを記録にまとめたものを指すようになった」らしい(アルバム - 語源由来辞典)。

3.細かなメモ1
ちなみに、1930年代のレコード業界は、購買力のあるクラシック音楽の消費者頼みのところがあった(これについては、1966年のクルト・リース(Curt Riess)『レコードの文化史』以降のレコード史も記述している。それらは、この「クラシック音楽ファン」には日本人が多かったので、日本向けの輸出が増えた、とも記述している)。


4.細かなメモ2
David L. Mortonはこれより少し話を展開させる。

Mortonによれば、この時期の音響再生技術の開発はクラシック音楽ファンのためになされたものが多いらしい(Morton 2004: 92-93)。
例えば、ディスクチェンジャー(クラシック音楽再生のためには何枚ものSPを自動的に取り替えてくれる装置の需要があった)(初めて発売されたのは1927年)。
あるいは音質の改善(1920年代なかばに録音が電化された。1931年にはLPレコードも試作販売された―これは片面30分間録音できたが高かったしノイズもひどかったので、失敗に終わった―)。

5.細かなメモ3
David L. Mortonは、Morton 2000: ch.1ではHigh Fidelityへの志向とHigh-Brow Cultureを関連させる(高級文化志向と高音質志向は通底しているとか、そういう話。そうか?と思った)が、Morton 2004: 94-96ではあまり関連させていない。
Morton 2004では、「スタジオにおけるテクノロジーの改善」について話を展開している。

6.参考
Morton, Jr., David L. 2000. Off the Record: The Technology and Culture of Sound Recording in America. New Brunswick: Rutgers University Press.
---. 2004. Sound Recording The Life Story of a Technology. Westport, CT: Greenwood Press: 92.
歌崎和彦(編) 1998 『証言 日本洋楽レコード史(戦前編)』 東京:音楽之友社。
まちがい音楽用語辞典パート16
アルバム - Wikipedia


The History of Sound Recording Technology:一般書として分かりやすいMorton 2000をさらに分かりやすくしたウェブサイト。
David L. Morton, Jr., PhD | School of Industrial Design | Georgia Tech:Researcherってことは、まだこのひとはテニュアは獲得していないということか?

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