2013-10-23

メモ:秋庭史典『あたらしい美学をつくる』(みすず書房、2011年)

自分が必要とするやり方で「美学」の目的と方法を記述した本という点で、迫力ある。
「美学を本書のような仕方で論じる人はほとんどいない」(206)という点で、それから、「美学のジャーゴン」を可能な限り最大限排除した理解しやすい文体という点で、スゴイ。
確かに、美学は芸術学でも感性論でもなく、カントが構想したように、自然科学が見せてくれる世界理解の新しさを説明する学問なのかもしれない(大いに読み間違っているかもしれないが)。
ただし、僕は、そのような意味での美学に関心を持つのは、なんだか難しい。

ラディカルなことは間違いないのだから、「美学」の専門家からの書評がもっとあるべきだと思う。
つうか、「美学会」に浸透させるべきだろう(「美学会」の現状をどのように判断しているにせよ)。

あたらしい美学をつくる
秋庭 史典
4622076020

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