2015年7月18日土曜日

柴那典『初音ミクはなぜ世界を変えたのか?』(太田出版、2014)


初音ミクがいつごろ登場して、どのような経緯でムーブメントになっていったか、を辿るものだった。
僕は初音ミクの「歌声」に魅力を感じたことがないので、なんつうか勉強になった。
羽田から関空に着くまでに読んでしまった。他にもっと勉強本を持ってきたら良かった。

この本の最大の魅力は、ポジティヴなことだと思う。
初音ミクがサードサマーオブラブだ云々と言われても、いや別に初音ミクだけが世界を席巻したわけでもないし初音ミクに流れ込んだとされる文化事象がかなり狭いしなんとも縦糸も横糸も不足しているように感じてしまうなあ、とも思うのだけど、新しいテクノロジーが新しくて面白い音楽や文化を作り出した、という興奮を実感してきたひとが記述していること、それが僕にとってのこの本の魅力だ。

確かに縦糸も横糸も不足していると思うしーーとくに横糸、つまり、同時代の比較対象が少な過ぎるのではないか。これではまるで21世紀には初音ミクしかいないみたいではないかーー、できれば、初音ミクの歌声を使う音楽の魅力を分かりやすく分析して欲しかったけどーー正直、面白いと思ったことがない。無駄な音が多くて隙間がないし、どんな音が鳴っているか聴き分けにくいし、何言ってるか分からないし。ぜんぜんセクシーじゃないーー、「新しいことがある」という興奮やその面白さをうまく伝えるのは難しいだろう。

9,10章が権威主義的だったなあ。
じゃぱんあずなんばーわん、みたいなことを言った後、おフランスで初音ミクのオペラを上演したのですげえ、みたいなことを書いていたけど、不要だと思う。

2015年7月13日月曜日

小島美子『歌をなくした日本人』(音楽之友社、1981年)

日本におけるサウンド・アートの成立過程の調査」の一環で、関根秀樹さんや直川礼緒さんの学生時代(1980年代前半)の状況に言及するために使おうと思って斜め読みしていたのだが、小島先生は1981年8月31日の段階で、日本における軍備拡張と教育統制の復活に言及していた。


2015年7月5日日曜日

Huluで『ヤギと男と男と壁と(The Men Who Stare at Goats)』(2009)

どんな色モノなんだろうと少しワクワクして見始めたが、なんとも、面白かった。
「イラク反戦」とか前面に出さないしね。
話の進め方とかクスリとさせる場面の作り方が、ジェイソン・ライトマン監督の作品(『サンキュー・スモーキング(Thank You for Smoking)』や『マイレージ、マイライフ(Up in the Air)』や『ヤング≒アダルト(Young Adult)』)を彷彿とさせたので、きっと同じ監督の作品に違いない、と思ったが、違った。
邦訳だっせえなあ、と思ったが、大喜利的なものの結果なのだな。

映画見た後に予告編を見るとよく分かるけど、予告編の画面の順番は、本編の物語進行とほとんど何も関係ないので、面白い。本編見た後に見ると、予告編は、本編と別のものでしかないので面白い。

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ああ、そういや、これで知ったんだろうな。たぶん。覚えてないけど。