2015年8月28日金曜日

[宣伝]音響文化研究会トーク・イベントのお知らせ

音響文化研究会チラシ表
音響文化研究会トーク・イベントというものを行います。
春に出た『音響メディア史』(ナカニシヤ)の著者と9月に出るスターン『聞こえくる過去』(インスクリプト)の訳者の4人が企画するトーク・イベントです(詳細は「音響文化研究会トークイベントについて」を参照!)
この二冊をダシにして、音響文化なことを題材に色んな人に話を聞いてみよう!というイベントです。
関西と関東でやります。
楽しみだなあ。


まずは三回決まっています。

#1 日本の機械録音時代
ゲスト 細川周平(国際日本文化研究センター 教授)
2015年8月28日 (金) 19:00〜21:00 MEDIASHOP(京都市中京区)

#2 新しい「楽器」をつくる――録音と電子楽器以降の楽器
ゲスト 斉田一樹(木下研究所 客員所長)
2015年9月26日(土)17:00〜19:00
東京藝術大学美術学部中央棟第二講義室(東京都台東区)

#3 「紙のレコード」の作られ方
ゲスト 城一裕(情報科学芸術大学院大学 [IAMAS]  講師)
2015年10月16日(金)19:00〜21:00
MEDIASHOP(京都市中京区)


お近くの方は来てください。きっと面白い話が聞けることでしょう。一緒に音響文化について考えましょう。
Ustream中継とかはたぶんしません。
トーク・イベント終了後、ウェブサイトに毎回の記録を蓄積していく予定です。

秋以降も何回か予定しています。
詳細が決まり次第、音響文化研究会のウェブサイトでお知らせします。
よろしくお願いします。
音響文化研究会チラシ裏

ナカニシヤ出版mediashopのウェブサイトでも紹介してもらってます。

2015年8月10日月曜日

徐 賢燮 2012 「韓国における日本文化の流入制限と開放」

徐 賢燮 2012 「韓国における日本文化の流入制限と開放」 長崎県立大学『研究紀要』13: 241-253。
第二次世界大戦以降、韓国の歴代政権が日本大衆文化に対してどのようなスタンスだったのか、簡潔に整理されていて、とても勉強になった。

著者は元韓国外交官。
韓国で日本批判本がベストセラーになった時、親日的な本を書いてベストセラーになったこともある。
「韓日関係はジグザグ行進」かあ。なるほど。

(インタビュー)隣国を、見直す 韓国元外交官・長崎県立大学名誉教授の徐賢燮さん:朝日新聞デジタル





2015年8月9日日曜日

文京洙『韓国現代史』(岩波新書、2005年)

韓国からの留学生のゼミ生に対応するために、また、「アジア圏におけるサウンド・アートの展開」を研究テーマとしているので、韓国の現代史を勉強するために読んだ。
勉強になった。

驚くほど最近まで(1990年代か2000年代まで)、第二次世界大戦後の冷戦構造の影響下で維持されてきた”独裁体制に近い大統領制”だったようだ(たぶん)。
”戦後数十年間は驚くほど非民主的だった国が少しずつでも民主化されてきた物語”として読めてしまったので、”今後しばらく民主主義が失われ続けるだろう日本もそのうちまた過ごしやすい良い国に戻るかもしれない希望の物語”に見えなくもなかった。
資本主義とか競争主義を全面肯定すれば「国全体」は富むけれど、格差は拡大するし民主主義は邪魔なだけだ、というのは、シンガポールを見ても明らかなのになあ、とか思いました。

韓国のサウンド・アートの文脈について言えそうなこととして、日本では80年代に「サウンド・アート」が流通する際に「美術館教育」などの文脈を経由することが多かったようだけど、韓国ではそういうことはまずなさそうだなあ、と思いました。
とはいえそもそもその前に、「韓国のサウンド・アート」なるものがあるのかどうか、ということから調べなければいけない。

まあ、もっと勉強します。

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目次はここにあるもの

■目次
はじめに
序章  
朝鮮史における中心と周縁 
1 韓国の“地域葛藤”
 六月民主抗争――民主化の原点/湖南差別

2 朝鮮王朝時代の中心と辺境

 高麗太祖・王建の遺訓――湖南差別の原点?/「朝鮮八道」/近世東アジアの国際システムと「小中華思想」

3 済州島――ソウルと対極の地

 耽羅王国/済州島をめぐる「オリエンタリズム」/抵抗の伝統

4 植民地期のソウル・湖南・済州

 封建王都の黄昏/植民地近代化と湖南財閥/他者認識の諸相
  
第1章 
傷ついた“解放” 
1 人民委員会と米軍政
 下からの革命/特異な解放空間/南の人民委員会/人民委員会の各地での盛衰

2 一〇月人民抗争
 信託統治/北朝鮮の民主改革/朴憲永の新戦術/一〇月抗争とその帰結

3 済州島四・三事件
 済州島の人民委員会/三・一節事件/四・三事件の経緯/麗順(麗水・順天)反乱/四・三事件の遺したもの

4 朝鮮戦争と湖南の周縁化

 開戦までの状況/朝鮮戦争下の虐殺・テロ/戦争と社会/抜粋改憲と四捨五入改憲/湖南の周縁化
  
第2章
軍事政権の時代と光州事件 
1 四・一九学生革命
 分断体制の展開/アメリカのコミット/四月学生革命/短命な第二共和国

2 朴正熙とその時代
 五・一六クーデター/朴正熙とは/アメリカの「二つの戦線での闘い」/第三共和国――強い国家をめざして/輸出指向工業化/ベトナム戦争/日韓条約/南北共同声明と維新体制/捏造された人革党事件/重化学工業化――漢江の奇跡

3 変貌する韓国社会と地域感情

 「慶尚道天下」――成長の嶺南、停滞の湖南/ソウルの変貌/政治に利用された地域感情

4 光州事件
 きしむ韓米関係/YH貿易事件/金載圭の凶行(朴正熙射殺)/ソウルの春/抵抗の都市・光州/自治共同体と最後の炎
  
第3章
分断を超えて――民主化と南北和解 
1 六月民主抗争
 新軍部政権の成立/侍女となった言論/新冷戦から新共存へ/社会運動の転換/蘇る社会運動/主思派とPD/六月民主抗争/第六共和国憲法

2 地域主義の時代
 第十三代国会議員選挙/市民社会の諸組織・運動/済――レッド・コンプレックスを超えて/三党合同――少数与党から巨大与党へ

3 九〇年代の韓国――「文民政府」から「国民の政府」へ

 文民改革/核疑惑と逆コース/「世界化」の罠/金大中の薄氷の勝利/構造調整――金融危機の克服/金大中改革の光と影/太陽政策

4 盧武鉉の挑戦
 空洞化する民主主義/保守支配の三大要素/落薦・落選運動/盧風/気まぐれなネティズン 
  
終章
過去へ、未来へ 
1 過去への眼差し――周縁の復権
 五・一八特別法/四・三特別法への道/過去史法の成立/反面教師

2 e-politicsは未来を切り開くか

 インターネット先進国/大統領弾劾とネティズン/オンライン選挙/国会の刷新/周縁の行方 
  
あとがき
  参考文献
  略年表
  索引



2015年8月2日日曜日

メモ:performa70:梅田哲也【シネコンに幽霊をよぶ】

performa70:梅田哲也【シネコンに幽霊をよぶ】

以下、Facebookのメモ
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中川 克志さんが新しい写真4枚を追加しました — 場所: マイカル本牧
30分前 · 
マイカル本牧の映画館跡地で梅田くんのパフォーマンス(?)を見た。
何年か前に閉館して客席のないシネコンで、九割の時間は真っ暗で、複数の場所から、このシネコンについて語る人の声や何かが聞こえてきた。
最初の10分ほどやってた振り回すやつ、面白かったな。ゴードンモナハンを思い出した。
シネコンの霊は見つけられなかったらしい!
帰りのバスのなかで、伊藤さんに、植野さんの偉大さについて語らねば!という使命感に駆られた。ら、バスが横浜駅に着いた。なぜそんな使命感を感じたのかは分からない。あと、そもそも、人に語る前に僕が、植野さんの偉大さについてもっと学ばねばいけない、と思ったのであった!
  • Yoshimi Izumisawaさんが「いいねと言っています
  • 中川 克志
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メモ:点音 in 和歌山 2015 鈴木昭男+梅田哲也(2015年7月19日(日)と20(月))の感想文

点音 in 和歌山 2015 実行委員会

2015年7月19日(日)と20(月)に和歌山市のぶらくり丁で、鈴木昭男さんと梅田哲也くんのイベントがあった。
前からこの7月の三連休は和歌山に帰省することに決めていたので、参加できた。
19日の夕方に梅田哲也くんの「点音(おとだて)はがし」でぶらくり丁の南西辺り(宮井平安堂とお城の間の河あたり)を歩き、夜は北ぶらくり丁の商店街で鈴木昭男さんと梅田哲也くんのパフォーマンスを見て、その後、北ぶらくり丁の匠町ギャラリーというところで行われたふたりのパフォーマンスも見て、20日の午前は鈴木昭男さんの「点音あるき」で県立近代美術館から北ぶらくり丁まで歩き、午後の懇親会は参加できずに実家に戻り(ヒロミさんにだけ帰りの挨拶をしたのだけど、なんだか威勢の良い姉ちゃんだなあ、と再認識した)、そして、関空から横浜に戻った。
なので、大学に行くために京都に引っ越すまで高校生の頃は毎週土曜日に通っていたぶらくり丁を、40になる前の夏の夕方と昼間に1,2時間散歩する、という経験をした。

とにかく暑かったけど、面白かった。
三つ驚いた。
1.高校生の頃に慣れ親しんでいたはずのぶらくり丁だけど、全然知らない場所に見えたし、聞こえた。
2.夜のシャッターが閉まった後のぶらくり丁商店街で行われたふたりのパフォーマンスはすごく面白かった。
3.和歌山に面白そうな人の集まりがあることを知った。

1.
「点音はがし」のコンセプトをちゃんと聴いていなかったのだけど、とにかく、ぶらくり丁の南西辺り(宮井平安堂とお城の間の河あたり)を川沿いに歩き、かつての映画館があったあたりを経由して、北ぶらくり丁の匠町ギャラリーというところまで歩いた。
あの川沿いを歩けることや和歌山にも「銀座」があることを初めて知った(ここ)。


「十分知っていると思っていた土地にもまだまだたくさん知らない場所があることを知って、そこを歩いて、ぼんやりして、あたりを見渡して、耳を澄ます」という経験は、なかなか新鮮な気持ちにさせてくれる。
和歌山市くらいの大きさの街ならきっとまだまだたくさん知らない場所があるのだろうなあ、と思った。
七曲市場ってのも初めて行ったな。
点音というのはよく出来たサウンド・ウォークだ。

2.
ぶらくり丁商店街で行われたパフォーマンスは、面白かった。
広いスペースでバラバラの場所で同時多発的に起こる別々のことを、観客たちが好き勝手な場所で見ることができるパフォーマンスは、面白い。
こちらでは梅田哲也くんの新しい(?)秘密兵器のドライアイスが、熱せられたアイスコーヒーの缶を冷やして「ポコポコ」音を出させていて、あちらでは鈴木昭男さんがペットボトルを何個か引きずりながら走っていて(元気な人だ)、そちらでは梅田哲也くん本人がビニールのバットで風船をホームランしようと頑張っていて、僕は北ぶらくり丁商店街の入り口に置かれていて(結局何に使われる、ということもなかった)デカイ黒いアドバルーンみたいなものをつついていて、他のたくさんの客もめいめい好きな場所でこのパフォーマンスを見ている状況というのは、なんというか、賑やかで面白い。
この面白さを解釈するために、1952年のケージたちによるハプニングのように…みたいなことを考えるのも良いのだろうけど、たぶんあんまり大層な言葉で考えても面白く無いので、また今度。

3.
今回、和歌山で点音が行われたのは、そもそも10年前に和歌山で点音が行われたことがあり、10年経ったことだし久しぶりにもう一度やろうや、ということになったかららしい。
その時の実行委員のひとたち(何人いるかは知らない。アバロームのダイスケという兄ちゃんと近美の奥村さんは、認識した)(あんまり話せなかったけど、奥村さんに「OKミュージックボールのドラマーとして知ってました」と言われた記憶がある。その時は流してしまったけど、どういうことだろう…。まあ、「サウンド・アートの研究者」としても認識されるよう精進しよう)や鈴木昭男さんはそれ以来の友だちらしい(昭男さんと細川さんは30年来の友人らしい。びっくりした)。
ちょうどカリフォルニアのいた年なので、僕は10年前の点音のことは知らない。今回のも5,6月まで知らなかった。
時々帰ってチラリと眺めてるだけだと、商店街などがひたすら寂れていくだけの地方都市、みたいにしか見えてなかったけど、和歌山も面白くなるのかもしれない。
10年後何がどうなるかは誰にも分からんけど。


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@hiramatti: 2015年7月19日21:3022:30 和歌山市北ぶらくり丁商店街アーケード行われた鈴木昭男+梅田哲也ライブ「点点」の模様ですhttp://ameblo.jp/kitabura/entry-12056183574.html