2017-03-13

メモ:1970年に手彫りで作ったレコード


長谷川真紀男という作家が、1970年に、手掘りでレコードの溝を刻んで再生する、ということをやっていたらしい。
奇しくもその紹介記事が掲載された号の『美術手帖』では、1970年の連載企画である「現代芸術・源泉と展開」の七回目として、中原佑介がモホリー・ナジのことを紹介していた。
が、(レコードを再生するのではなく、溝を刻んで音を作ろう、とアジった)ナジの「生産-再生産」(1922)への言及はない。

長谷川は、1970年5月に渋谷公会堂の前にある喫茶店「時間割 Teo Inn」で、”MAKIO HASEGAWA’S PROCESS”という催しを行ったとのこと。
銅板に1mmあたり三本の線をコンパスを用いて刻んだらしい。一枚完成するのに一週間。16rpmで再生するらしい。
回り始めたレコードからメロディは聞こえず、作家は「雑音とみられようが見られまいがどうでもいい」、「要は、機械の急テンポな発展により疎外されてゆく手仕事のプロセスが、聴覚へ訴える”作品表現”となればこの催しの意義の一部分を果すことができるのです」と述べたとのこと(『美術手帖』1970年7月号、115ページ)。

長谷川さんとは、おそらくこの方(まあ、つまり、1947年生まれである以外の情報はほとんど見つからない)。
あと、このイベントのことを知っている方のツイートも発見


NYに住む長谷川真紀男が、銅板で手製のレコードを作り、プレーヤーにかけてその音を聴く、というイベントをやったことがあった。もう40年近く前のことだが、八木良太の作品を観るといつもそのことを思い出す。MOTアニュアル2011の磁気テープを貼り付けた球体のレコード?が設置された部屋。

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