公民権運動の概説書として手軽に読めそうなもの、として読み始めた。
1954-68年の間の公民権運動の動きを簡潔にまとめた新書として、とても面白かった。
入門書としては最上級ではなかろうか。
もう少し勉強すると、どういう記述が不足しているかも分かるんだろうな(今わかることとして、この本には、1964年から68年の間の記述がほとんどない気がする)。
学校教育や選挙人登録における差別が具体的にどのような段階を経て縮小されていったかを「名もなきひとびと」の活動に焦点を当てつつ、描き出されている。マーチン・ルーサー・キング牧師やマルコムXを主役にしなくても十分にドラマティックに描かれている(二人が暗殺されたことに関する記述はどちらも2,3行に過ぎないが、「軽すぎる記述」には見えない)。
エピローグに書かれた、この本を書かねばならなかった筆者の個人的な動機の話まで、多すぎず少すぎない記述で飽きずに読んだ。
ただ、年表が欲しいな。
どの州で誰がどういう抵抗運動を展開したか、とか。
固有名詞はすぐに頭のなかから抜け落ちてしまうので、とても欲しい。
黒人差別とアメリカ公民権運動 ―名もなき人々の戦いの記録 (集英社新書)
ジェームス・M・バーダマン 水谷 八也
ジェームス・M・バーダマン 2007 『黒人差別とアメリカ公民権運動 ―名もなき人々の戦いの記録』 水谷八也(訳) 集英社新書 東京:集英社。
1954-68年の間の公民権運動の動きを簡潔にまとめた新書として、とても面白かった。
入門書としては最上級ではなかろうか。
もう少し勉強すると、どういう記述が不足しているかも分かるんだろうな(今わかることとして、この本には、1964年から68年の間の記述がほとんどない気がする)。
エピローグに書かれた、この本を書かねばならなかった筆者の個人的な動機の話まで、多すぎず少すぎない記述で飽きずに読んだ。
ただ、年表が欲しいな。
どの州で誰がどういう抵抗運動を展開したか、とか。
固有名詞はすぐに頭のなかから抜け落ちてしまうので、とても欲しい。
ジェームス・M・バーダマン 水谷 八也
ジェームス・M・バーダマン 2007 『黒人差別とアメリカ公民権運動 ―名もなき人々の戦いの記録』 水谷八也(訳) 集英社新書 東京:集英社。