2021-11-11

メモ:CON・CERT waiking from +1art to +2

プラス1アート・ギャラリーで、藤本由紀夫さんが参加している展覧会に。体験型というか参加型の展示。近くの商店街を散歩するのが楽しい。こちらもアーツ千代田のサウンド&アート展と同じく会期短いですが、オススメです。

このギャラリーには何年か前に来たことがあるが、その後、+2が増えたようで、今回は、作家の指示に従いながら+1から+2まで歩く、というイベント作品だった。僕は藤本由紀夫さんの作品だけを実行したが、ちょっとした変化を与えるだけで体験の全容を変容させる手際が何とも洒脱。

あと、この商店街、良い。来年か再来年に向けての企画もありそうで、この商店街を再訪する機会もある。この辺に住みたいな。

CON・CERT waiking from +1art to +2

藤本由紀夫・小寺未知留・佐藤雄飛・林 葵衣・山本雄教・カワラギ・野口ちとせ

2021 11/03(水)ー11/21(日)  PM 12〜7(最終日 〜PM5) 

休廊:日・月・火曜 *11/21(日)は予約制で開廊

http://www.plus1art.jp/Ja_+1/+1Current.html



2021-11-10

メモ:伊藤精英『音が描く日常風景』(金子書房、2021年)

視覚的自己を失明で喪失した後、聴覚的自己あるいは振動的自己を構築した著者が、長年の生態音響・振動学的アプローチを通じて、視覚ではなく聴覚だけで人は世界をどのように知覚認識構築しているかを記述したもの。面白くてさらっと読んでしまった。

ギブソンの生態心理学は視覚中心で、音声や聴覚にはあまり触れていない。そこを埋める研究という意義もある。とはいえ、この本は、生態心理学という領域だけでなく、サウンド・スタディーズ全般のなかで理解されるべき著作であることも確かだ。

おそらく、生態心理学あるいは生態学的知覚論的なやり方が、人文学においてもっと普及する必要があるのだと思う。世界や環境や人間の知覚や行動を記述するとき、世界と知覚主体とを区別せずに記述するやり方を。まあ、実はけっこう普及していて、僕が慣れていない、ということでもあるが。

Facebook https://www.facebook.com/katsushi.nakagawa.9/posts/10225895422109316

2021-11-02

メモ:マーク・フィッシャー『資本主義リアリズム』

 

問いの立て方も記述の進め方も馴染みがなくまったく頭に入ってこなかったが、なぜだか、著者の焦燥感に共感していた。
この論述を読み進められないのは、僕が基本的にはこの社会の現状を肯定しているからかもしれない。でも、まったく頭に入ってこないながらも、著者の目まぐるしい記述の何かに共感しつつ流し読みできたのは、もしかしたら、僕がこの社会の現状について何かの危機感を共有しているからかもしれない。
今はまったく読めないし、この論述の進め方を自分の思考に応用できないけれど、また時間を置いてから試してみたい。