2026-09-11

[お知らせ]10月にSam Auinger + katrinemさんの展覧会トークに参加し、横浜でサウンドウォークをします。


ベルリンとリンツを拠点に活動するサウンド・アーティスト Sam Auinger + katrinemが来日し、展覧会を行います。中川は彼らのプロジェクト「Thinking with the ears(耳で考える)」に参加します。まず、10月16日(金)に展覧会の東京版開催に合わせ、クロストークに参加します。また、翌週10月24日(土)には、Yokohama Soundscape Projectとともに「Pulse of the Portside with Sam Auinger + katrinem」と題してサウンドウォークを行います。












1.Sam Auinger + katrinem展覧会「Thinking with the ears」

会期:2026年10月16日(金)より10月18日(日)まで
会場:Studio GROSS(東京都荒川区東尾久5丁目14-13)

関連企画:10月16日(金)17:00-21:00レセプション ※申込不要・無料
18:00-19:00にSam Auinger + katrinemと中川克志(横浜国立大学准教授、サウンド ・アート研究)によるクロストークが行われます。

2.Pulse of the Portside with Sam Auinger + katrinem

日時:2026年10月24日(土)14:00-17:00
集合場所:横浜ポートサイドホライゾン学園コミュニティスペース
定員:10名程度 ※参加無料&要事前申込
申込方法:こちらのFormより登録お願いします。
 (あるいはこちらのQRコードよりお願いします。)
主催|新音響文化研究会(横浜国立大学大学院・都市イノベーション研究院・中川克志研究室)(katsushinakagawa (at) ynu.ac.jp) と Yokohama Soundscape Project
助成|公益信託ヨコハマポートサイドまちづくりトラスト(アート&デザイン部門)

詳細は、以下のインスタグラムのポストも参照してください。
Instagram https://www.instagram.com/p/DdBcQ7lHzZ8/?img_index=1

皆様のご参加をお待ちしております。
よろしくお願いします。

2026-07-03

2026年8月2日(日)にイントナルモーリ関連のコンサートとシンポジウムが開催されます。

中川はコンサートの後のシンポジウム「イントナルモーリと未来派」に参加します。

シンポジウムの前にはコンサートも開催されます。ノイズ・ミュージック、自作楽器、サンプリング・ミュージック、実験音楽などの源流のひとつとされるイントナルモーリに焦点を当てる貴重な機会です。みなさま、どうぞおいでください。

日時:2026年8月2日(日)14:00開演(13:30開場)

会場:多摩美術大学上野毛校舎 Oculus Hall 東京都世田谷区上野毛3-15-34

入場無料(先着100名限定)

未来派のルイジ・ルッソロによって1910年代から20年代にかけて作られた騒音楽器イントナルモーリ。1986年、秋山邦晴監修により多摩美術大学でその8台が再制作されました。それから約40年を経た昨年、修復を終えたこれらの楽器を用いて、多摩美術大学八王子校舎でコンサートが開催されました。今回は会場を上野毛校舎に移し、前回取り上げた作品を中心に、新作も交えたプログラムが予定されています。

足立智美さんと石田尚志さんの企画で、終了後のシンポジウムには、伊東篤宏さん、横田さやかさん、そして中川克志も参加します。僕は「サウンド・アートにとってイントナルモーリとは何か」というお題でお話しする予定。場所は多摩美術大学上野毛校舎です。


その日は多摩美の「上野毛 夏宵祭」という芸術祭(?文化祭?)も開催されているそうです。これはこれで楽しげですね(https://www.tamabi.ac.jp/campus-life/events/festival/ )。


参考

足立智美さんのポスト

:中川克志/「イントナルモーリと未来派」出演 - Y-GSC https://ygsc-studio.ynu.ac.jp/2026/07/post-89.html

:お知らせ | 横浜国立大学 都市科学部:”中川克志准教授が2026年8月2日(日)開催のシンポジウム「イントナルモーリと未来派」に出演します。” https://usc.ynu.ac.jp/news/index.html#news-20260707

:中川克志准教授が 2026年 8月 2日(日)開催のシンポジウム「イントナルモーリと未来派」に出演します - 横浜国立大学 https://www.ynu.ac.jp/hus/cus/018769/detail.html


2026-06-03

【活動記録】Obsidianを通じたデジタル基盤再構築プロジェクト:試行錯誤の全貌と自動化の達成

台風でぽっかり空いた時間に、パソコンに向かって仕事しながら、以下のようなことをやった。

かなり整理されてきた。もう十分evernoteの代わりにはなりつつあつし、研究メモの活用に集中していける。

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本日は、バラバラに存在していた家計・税務関連のPDFと、それらに紐づくObsidianノートを統合し、効率的に管理するフローを構築しました。本稿では、第一部の「クラウド管理と解析における試行錯誤」と、第二部の「Pythonによる物理統合とリンク適正化」の全過程を詳述します。

第一部:資料統合とクラウド管理における試行錯誤の顛末

このセクションでは、個別に散逸していたPDFファイルと、それらを管理するためのmdファイル(Obsidianノート)を統合しようとした際の苦闘を記録します。

1. 散逸したデータの集約と整理

  • 現状: フォルダの階層深くにPDFファイル(家計明細等)が点在し、それらを参照するための「リンク用mdファイル」も細切れに存在していました。

  • 試行: これらをObsidianのVault内に集約しました。しかし、ファイル名が「ハッシュ値の暗号名(MD5.pdfなど)」になっているものが混在しており、中身を確認しないと内容が判別できない状態でした。

2. Googleサーバー連携のトラブル

  • 試行: 集約したデータを一元管理するため、Googleのサーバーを中継地点とした同期フローを構築しました。

  • 問題: 転送プロセスにおいて、ファイル名のエンコーディング不整合や同期プロセスの遅延が発生。意図したフォルダ構造が維持されず、リンク切れが多発しました。

  • 修正: 同期プロセスのパス指定を再調整しましたが、サーバー側の反映遅延が解消されず、データの信頼性が保てないと判断しました。

3. APIによる自動解析の断念

  • 試行: サーバーへ送ったデータに対し、Gemini APIを用いて内容の抽出と分類を試みました。

  • 問題: PDF特有の複雑な表組みや、OCR処理後のノイズが激しく、APIが「正確な情報抽出」を行うためのテキストを正しく受け取れていませんでした。また、ファイル名が暗号名であるため、どの書類を処理しているかの紐付けが困難でした。

  • 決断: 誤認識の修正作業に多大な工数が発生したため、現段階のファイル管理形態(暗号名)でAPIを運用するのは非効率であると結論付け、ローカル環境での物理統合へと方針を転換しました。

第二部:PythonによるObsidian管理システムの構築と完全自動化

午後は、第一部の教訓を活かし、散逸したリンクと物理ファイルをローカル環境で強固に整合させるための自動化システムを構築しました。

直面していた具体的な状況(Before)

  • ファイル名の不整合: 実体ファイルが「暗号名(0390cc..._MD5.jpgなど)」のまま放置されており、mdファイル上の「Open: ファイル名」という記述と一致していませんでした。

  • リンクの残骸: 過去の試行錯誤により、ノート内に「過去の古いリンク記法(![暗号名.pdf]など)」が残存し、画像やPDFが正常に表示されない状態が頻発していました。

具体的に行った作業(After)

Pythonスクリプトを開発し、以下のロジックで全自動処理を実行しました。

  1. 物理移動と名寄せの自動化: mdファイル内のリンク定義から「正しいファイル名」を辞書として抽出し、HDD上の暗号名PDFを即座にリネームして整理。

  2. リンクの強制置換: ノート内の断片的なリンクをすべてスキャンし、外部ストレージを参照する絶対パス形式([表示名](file:///...))へ一括書き換え。

  3. 表示の最適化(画像表示問題の解決): 画像リンクには先頭に ! を付与。さらに、パスに含まれるスペースや全角文字を urllib.parse でURLエンコード(%20変換等)し、Mac環境での画像表示不具合を完全に解消。

  4. ゴミデータの掃討: 変換過程で発生した重複リンクやMD5由来の残骸を正規表現で自動抹殺し、ノート内をクリーンな状態へ復旧。

総括:自動化がもたらす思考の余白

本日の二つの作業を通じて、デジタル環境が「使うためのもの」から「自分に合わせて勝手に整うもの」へと進化した感覚があります。

午前中の「クラウド連携の失敗」という挫折から始まり、午後の「物理的な管理の自動化」に至るまで、泥臭い検証の連続でしたが、結果として現在の管理体制は極めて堅牢なものになりました。

「どこにあるか」「どう表示するか」という些末なことに脳のリソースを使わず、本来の活動に集中するための、極めて重要な投資が完了しました。本日構築したシステムを骨子として、今後はさらにデータの蓄積と活用を加速させていきたいと思います。

2026-05-12

【追記:完結編】150MBの翼を維持する「自動外科手術」の実装

後、以下のことをやった。これでうまく運用進むと良いのだが。研究ノートの蓄積はどうなるのだろう。

とにかく、軽くサクサク動くようになったことは間違いない!

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数日間にわたるObsidian軽量化作戦は、最終的に「ダブルクリック一発で全てが完結する」という理想的な形で幕を閉じました。ここでは、運用中に直面した「技術的な罠」とその解決策を、備忘録として残しておきます。

1. 「ドラッグ&ドロップ」と「一括洗浄」の両立

ノート作成の勢いを止めないため、運用ルールを以下のように定めました。

  • 日常: PDFや画像は、何も考えずにObsidianへドラッグ&ドロップ(実体はiCloudの _resources フォルダへ)。

  • 週末: 自作の自動化アプリ「Obsidian整理くん」を起動。これだけでiCloud内の実体がGoogleドライブ(大容量HDD)へ移動し、ノート内のリンクが絶対パス(file:///)に書き換わります。

2. 最後に立ちはだかった「日本語文字コード」の壁

自動化の最終段階で、特定のファイル(「学年だより」など)が移動しない現象に直面しました。原因はMac特有のNFC/NFD問題(濁点分離問題)です。

  • 症状: 見た目は同じファイル名でも、OS内部の文字コードが異なるため、プログラムが「別物」と判断してしまう。

  • 対策: Pythonの unicodedata.normalize 関数を組み込み、処理の瞬間に全てのファイル名を標準的な形式(NFC)へ強制的に整えることで、100%の捕獲に成功しました。

3. PDFリンクの「!」問題

Obsidianの仕様上の小さな罠も解消しました。

  • 画像: ![[ ]] のままで表示させたい。

  • PDF/ZIP: file:/// 形式の場合、先頭に ! があるとリンク切れに見えるため、自動で [ 形式(リンク)へ変換するようにスクリプトを調整。これにより、ノート上のファイル名をクリックするだけで、Mac標準のプレビュー等でサッと資料が開く環境が整いました。

結びに:環境の奴隷から、環境の主人へ

30GBあったVaultは、今や150MB。iPhoneでもiPadでも、数秒で全ノートが同期されます。 「重い資料」は背後の大容量HDDに静かに鎮座し、必要な時だけリンク経由で呼び出される。この「思考(軽量)」と「資料(重量)」の分離こそが、長く研究を続けるための持続可能なデジタル書斎の形だと確信しています。

同じように「iCloudの容量不足」や「同期の遅さ」に悩む研究者の方々へ。AIとの対話で生まれたこの「外科手術」が、皆さんの思考の翼を軽くするヒントになれば幸いです。

DevonThinkへの移行を直前でやめ、Obsidianを「超軽量化」して再構築した記録

このようなことをしてました。

傍らで授業準備と英語論文下書きも進めていたけど。これでうまくいくと良いなあ。

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1. 課題:30GBに膨れ上がったObsidianの限界

長年の研究資料や生活の記録が蓄積され、Obsidianの保管庫(Vault)が約30GBに達していました。

  • 同期の崩壊: iCloud Driveでの同期が極めて遅くなり、iPhoneやiPadでのモバイル利用が実質不可能に。

  • 複雑な階層: 過去のツール(Evernote等)から引き継いだリソースフォルダ(_resources)が多層化し、どこに何があるか把握しきれない状態。

一時は、強力なデータベース機能を持つ DevonThink への移行も検討しましたが、最終的にはObsidianを使い続けるための「外科手術」を決断しました。

2. 施策:Geminiとの共同作業によるPythonスクリプト開発

今回の整理の要(かなめ)は、Gemini(AI)との対話を繰り返しながら自作したPythonスクリプト群です。プログラミングの専門家ではなくても、AIをパートナーにすることで、個人の特殊なデータ構造に最適化したツールを作り上げることができました。

  • 試行錯誤のプロセス: 当初はシンプルな移動コードから始めましたが、実行するたびに「このフォルダの画像が漏れている」「文字コード(NFC/NFD)の差でリンクが切れる」「ファイル名に特殊記号(➡︎など)がある」といった現実の壁にぶつかりました。

  • アジャイルな修正:

    その都度、Geminiにエラー内容やフォルダ構造を伝え、コードを何度も修正・アップデート(v1〜v7まで!)してもらいました。最終的には「Vault内を全探索し、リンクを書き換えながら、実体をGoogleドライブへ追い出す」という、自分の環境に100%特化した「最終統合スクリプト」へと昇華させることができました。

3. 解決策:思考と資料の「ハイブリッド分離運用」

「すべてのデータを同期する」ことを諦め、データの性質に応じて保存先と参照方法を完全に分ける戦略をとりました。

データの種類保存先容量同期・運用方法
思考・テキスト (.md)iCloud Drive150MB爆速で全デバイス同期。iPhoneでも即座に読み書き。
証拠・参照資料 (PDF/画像/ZIP)Googleドライブ約30GBクラウドで安全に保護。メインPCからは絶対パスで参照。

4. 実行した「外科手術」の全容

  1. 全探索スキャン: Vault内の全階層を巡回し、ノートとリソースフォルダの紐付けを解析。

  2. 実体ファイルの追い出し: ノート内に埋め込まれたPDF、画像、音声、ZIP、HEICファイルを、iCloud外(Googleドライブ内のMaterialsフォルダ)へ強制移動。

  3. リンクの書き換え: ノート内の ![[filename.png]] という内部リンクを、file:/// 形式の絶対パスへ一括置換。

  4. 徹底清掃: 重複ファイルの削除、空フォルダの掃除、.trashworkspace などのキャッシュ消去。

5. 結果:30GBから150MBへの劇的な軽量化

  • Vault容量: 30GB → 150MB(約200分の1に圧縮)

  • 同期スピード: 同期待ちのストレスがゼロになり、スマホでの機動力も復活。

  • 資料へのアクセス: メインPCからは、リンクをクリックするだけでGoogleドライブ上の実体資料がパッと開く。

結び:デジタルアーカイブの再起動

「フォルダ構造」という文脈に依存せず、「思考(テキスト)はクラウドに、実体(資料)はアーカイブに」と分けることで、長年のデータ蓄積が「重荷」から「活用可能な資産」へと変わりました。

AIとの対話を通じて、自分の手で自らの研究環境をハックする。このプロセスそのものが、デジタル時代における「資料との向き合い方」を再定義する貴重な経験となりました。

2026-05-11

メモ:PDF Expertへの移行

また、iPadだけではなくMac miniでもPDFを読みながらメモなどしたいと思ったので、PDF Expertを導入することにした。アカデミック値段で年間サブスク6300円くらい。どうだろう。コストに見合うだろうか。

理由は分からないが、iPadのDocumentsでは有料アカウントに接続されなかったので、iPadでも、DocumentsではなくPDF Expert Proを使うことにした(どちらも同じRiddle社のアプリである)。

5分後、思いとどまった(もう少し考えるべし) ←増えすぎた研究資料をどう捌くか:ObsidianからDEVONthinkへの移行とストレージ最適化の記録

★5分後の追記

ある研究メモを探そうとしたら見つからなかったので、いくら検索が爆速になったからといって、これはやばすぎる!と思いとどまることにした。昨日1日の作業を全て投げ捨てて、obsidianに戻ろう。

devonthinkは、次にどのアプリにも移行できない…!

Obsidianを再構築する方向に行こう!!!

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先週末、あまりの起動の遅さに耐えられなくなり、Obsidianを辞めることにしました。ではどうしようと考えて、geminiに相談して、DEVONThinkというアプリに移行することにしました。ということで、ここ半年ほどの間に、evernote→obsidian→DEVONthinkと移行し続けて(devonthinkにはまだ移行できていないけど)従来のノート整理規則やら色々はかなりダメになったけど(apple musicのおかげで「自分のCDライブラリ」を把握できなくなったのに似ている)、それで気づいたのは、「もはや過去のノートの資産はほぼ不要」ということです。

過去のノートを綺麗に整理しておく必要なんてないのだ。

とはいえ、以降の過程の全てでgeminiに方法を聞いたので、以下、記録として残しておきます。

なお、実のところ、使い心地はまだ不明です。

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概要

研究資料が30GBを超え、iCloud同期の限界と内蔵SSDの圧迫に直面。単なるファイル移動ではなく、Pythonスクリプトと正規表現を駆使して、「どのアプリでも画像が表示される標準的なMarkdown環境」へ再構築したプロセスの記録です。


1. 課題:Obsidian独自記法の「壁」

Obsidianは非常に強力ですが、デフォルトの画像埋め込み記法 ![[image.jpg]] は独自規格(WikiLink)です。これをそのままDEVONthinkや他のエディタで開くと、画像が表示されず「ただの文字列」になってしまいます。

また、画像ファイルが attachments フォルダ等に一括隔離されていると、将来的なフォルダ移動でリンクが壊れやすいという懸念もありました。

2. 技術的アプローチ:Pythonによる一括置換

Cursor(AIコードエディタ)と連携し、以下の処理を行うPythonスクリプトを組みました。

正規表現によるリンク変換

スクリプト内で、以下の正規表現を用いてMarkdownファイル内の記述を書き換えました。

  • 検索パターン: r'!\[\[(.*?)\]\]'

  • 置換後: r'![](\1)'

これにより、![[filename.jpg]] を、より汎用的な ![](filename.jpg) 形式へ変換。同時に、画像ファイルの実体を検索し、そのノートと同じディレクトリに自動移動させる処理を加えました。

なぜ「同じ階層」への移動か?

研究資料(PDFや契約書、図面など)は、その時のメモと「一対一」で紐付いていることが多いため、同じ階層に置くことで、将来的にそのプロジェクトフォルダを移動させてもリンク切れが物理的に起きない「究極のポータビリティ」を確保しました。


3. DEVONthinkによる「静」と「動」の管理

30GBのデータをただ外付けHDDに置くだけでは、資料が死蔵されてしまいます。そこでDEVONthinkの特性を活かした二段構えの構成を採用しました。

① インポート(静的アーカイブ)

住宅ローンの契約書、建築図面、過去の大量の販売報告書などのPDF群は、DEVONthinkデータベース内に完全に「インポート」しました。

  • メリット: 30GBのデータが外付けHDD内の1ファイル(.dtBase2)に凝縮され、内蔵SSDを消費せずに、DEVONthinkの強力なAI検索(See Also機能)の対象になります。

② インデックス(動的ワークスペース)

日々の思索を綴る「執筆用フォルダ」だけはiCloud Driveに配置し、DEVONthinkから「インデックス(外部参照)」として紐付けました。

  • メリット: * Obsidian: 執筆に集中(iCloud経由でiPhone等とも同期)。

    • DEVONthink: 執筆中のメモと、外付けHDD内の巨大な過去資料を「横断検索」して繋げる。


4. 移行の結果とストレージの回復

この「ハイブリッド構成」とキャッシュの徹底掃除により、以下の成果が得られました。

  • 内蔵SSDの空き容量: 22GB → 43GB(約2倍に増加)

  • 同期ストレスの解消: 30GBの巨大な同期待ちから解放され、執筆フォルダ(数MB)のみが即座に同期される快適な環境に。

  • 資料の再発見: DEVONthinkのAIが、現在の執筆内容に関連する数年前のPDFをサジェストしてくれるようになり、研究の解像度が向上。

おわりに:AIと共創するデータ整理

今回、30GBものデータ移動と数千箇所のパス書き換えを安全に行えたのは、AIに正規表現のパターンを検証させ、テスト環境でスクリプトを走らせるという「AIとの共創」があったからです。

「道具(Obsidian/DEVONthink)」を分けることで、思考のスピードと情報の堅牢性を両立させる。これが私のたどり着いた、ひとつの結論です。

2026-04-03

メモ:先崎学『うつ病九段 プロ棋士が将棋を失くした一年間』

娘と一緒に図書館に行って、図書館では研究に関係のない本を借りることにしているので、だいたい将棋か登山の本を借りるので、今回はこれを借りた。夕食後に少し読み始めたところ、面白くて一気に最後まで読んでしまった。

うつ病になった人は何を考えてどういう気持ちで日々を過ごし、回復していくのか、あるいは、回復したと思ったらまた鬱に戻ってしまうのか、そういう解像度が高かった。これまで出会ってきた「うつ」の人たちのことを思い出しながら、また、今後出会うであろう「うつ」の人との付き合いかたのことを考えながら、これは紙の本として手元に置いておくべきかもな、と思った。

読みやすい文章だったので編集者の手がかなり入っているのかなと思ったが、この人はたくさん文章を書いているので、この人の力なのだろう。

うつ病は脳が風邪をひいた状態なのだろうとよく分かる。なぜ、そうなるのだろう?

 

 
『シュレーバー回想録 ある神経病患者の手記』を思い出した。

僕は平凡社が1991年に出した542ページの鈍器本をPDFにしているのだけど、これはその後、中公クラシックスに入った。今日知ったが、別の訳者による『ある神経病者の回想録』という講談社学術文庫版もある(kindle版もある)。こういう電波ブログみたいなものをきっちり訳す仕事というのは、まったく大変だろうなあ。どういう使命感でするんだろう。




先崎学 - Wikipedia https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%85%88%E5%B4%8E%E5%AD%A6
うつ病九段 - 動画配信 https://www.nhk-ondemand.jp/goods/G2020111295SA000/index.html?capid=TV60
『うつ病九段』精神科医の兄が語る「あの時、先崎学を救うには入院させるしかなかった」 | 文春オンライン https://bunshun.jp/articles/-/26353
うつ病九段 プロ棋士が将棋を失くした一年間 - Wikipedia https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%81%86%E3%81%A4%E7%97%85%E4%B9%9D%E6%AE%B5_%E3%83%97%E3%83%AD%E6%A3%8B%E5%A3%AB%E3%81%8C%E5%B0%86%E6%A3%8B%E3%82%92%E5%A4%B1%E3%81%8F%E3%81%97%E3%81%9F%E4%B8%80%E5%B9%B4%E9%96%93

シュレーバー回想録: ある神経病患者の手記 | シュレーバー,ダーニエール・パウル, 浩, 尾川, 猛, 金関, 石澤 誠一 |本 | 通販 | Amazon https://www.amazon.co.jp/%E3%82%B7%E3%83%A5%E3%83%AC%E3%83%BC%E3%83%90%E3%83%BC%E5%9B%9E%E6%83%B3%E9%8C%B2%E2%80%95%E3%81%82%E3%82%8B%E7%A5%9E%E7%B5%8C%E7%97%85%E6%82%A3%E8%80%85%E3%81%AE%E6%89%8B%E8%A8%98-%E3%83%80%E3%83%BC%E3%83%8B%E3%82%A8%E3%83%BC%E3%83%AB%E3%83%BB%E3%83%91%E3%82%A6%E3%83%AB-%E3%82%B7%E3%83%A5%E3%83%AC%E3%83%BC%E3%83%90%E3%83%BC/dp/4582373917/ref=pd_sbs_d_sccl_1_1/357-5538339-1388811?pd_rd_w=8VLsq&content-id=amzn1.sym.d9975236-2c6f-40f8-8a79-8a86a96a4ad2&pf_rd_p=d9975236-2c6f-40f8-8a79-8a86a96a4ad2&pf_rd_r=7VTKSC06WAWS6HPYGWH6&pd_rd_wg=OkRMj&pd_rd_r=5bd61ca6-82eb-4177-b6fb-6570c51def5d&pd_rd_i=4582373917&psc=1

2026-03-31

自分への励みと促しとして、2025年度の仕事と2026年度の予定(願望)の備忘録

2025年度は懸念の共著と共訳の出版を目指して頑張りました。どちらも2021年度に始めたプロジェクトで、しかしとうとう区切りを付けたので、我ながら立派なもんだと褒めたいけれど、どちらもまだ出版されたわけでもないし、油断は禁物です。

2025年度は久しぶりに国内の学会で発表しました。この前やったのはコロナ禍でオンラインだったので、対面国内は10年ぶりだったらしい。

色々な場所でトークとかレクチャーの機会を頂けて、面白かったです。


ということで、以下、2025年度にやった仕事のメモです。書誌情報に不備はあります。

2026年度も、もうけっこう色々予定が入っていて、楽しみにしてます。7月にスロヴァキアの国際美学会で発表して、9月に東北大学のAsian Sound Studiesで発表して、その二週間後にデンマークのコペンハーゲン大学のThe Ambient Music Conferenceで発表するのだけど、その間に、たぶん8月に、近所に引っ越す予定です。その他も色々。

visual musicとsoundwalkのことは継続的に考えています。次の単著はまだ「構想中」です。

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書いたものなど

NAKAGAWA Katsushi. 2025. "What Happened to Environmental Music in 1980s Japan When It Was Reevaluated as Kankyō Ongaku in the 2010s?" In: Chung, Kyung-Young (Music Research Center, Hanyang University), ed. 2025. Proceedings of Audible Futures: Media, Ecology, and Art. Seoul, South Korea: SORIZIUM. https://mrc.hanyang.ac.kr/wp-content/uploads/audible-futures-proceedings.pdf.: pp.97-101.

日本音楽学会(編)『音楽史事典』(丸善出版、2025年)に項目執筆:「アートとの接合」(572-573)を寄稿。マイケル・ライオン「実験的な楽器」(536-537)を翻訳。702ページ。24,200円(税込)。

中川克志 2025 「[書評] 庄野進『聴取の詩学 枠と出来事 庄野進音楽美学論集』(春秋社、2024年)」 美学会(編)『美学』76.2(2025年冬号):107-112。 →1年後にJ -Stageで公開予定(https://www.jstage.jst.go.jp/browse/bigaku/list/-char/ja)

中川克志 2026a 「日本におけるサウンド・アートの系譜学: 神戸ジーベックホール(1989-1999)をめぐって:その2—実施事業の分析—」 『京都国立近代美術館研究論集 CROSS SECTIONS』12: 32-44。

---. 2026b 「[依頼論文]吉村弘再考:環境音楽とサウンド・アートの先駆者」 『関西美学音楽学論叢』第10巻:3-10。 →本文リンク、J-STAGEで公開されているページ(準備中)

NAKAGAWA Katsushi. 2026. “History of Sound in the Arts in Japan: The Case of ‘Onkyo-Chokoku’ (Meaning Sound Sculpture).” 常盤台人間文化論叢, Tokiwadai Journal of Human Sciences 12 (March): 65–92.

翻訳

KiS翻訳、年度末に出版社に渡した! 企画が通りますように。

学会発表

中川克志 2025 「吉村弘再考:1980年代日本の環境音楽の文脈をめぐって」 日本音楽学会第76回全国大会「パネル企画①「環境音楽」再考」 札幌大谷大学 2025年11月1日 https://am.musicology-japan.org/76/program.shtml
パネルメンバー:大嶌徹、中川克志、鳥越けい子、広瀬正浩

その他

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2025年6月28日(土)13:00~17:00にニック・ラスコム(Nick Luscombe)さんのフィールド・レコー ディングのワークショップを開催した。(主催:新音響文化研究会、場所:YNU(横浜国立大学)キャンパス)
←I am alive.: [お知らせ] 6月28日(土)にニック・ラスコム(Nick Luscombe)さんのフィールド・レコー ディングのワークショップを開催します! https://after34.blogspot.com/2025/05/628nick-luscombe.html
→報告:ニック・ラスコムさんのフィールド・レコー ディングのワークショップを開催しました!|横浜国立大学 地域連携推進機構 https://www.chiiki.ynu.ac.jp/news/000574.html

2

読売新聞「もったいない語辞典」というコーナーにコラムを掲載:お題は「深深」(2025年8月22日金曜夕刊)
https://www.notion.so/3d6cf25eb1614eb495ac370e06cddb79?p=22828ee856f680e28c8fee8da92583e7&pm=s

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2024年度分として記述し忘れていたもの
記事にコメントした:Ducker, Eric. 2025. “Hiroshi Yoshimura’s Environmental Music Is Enchanting a New Generation.” The New York Times, March 21, 2025. https://www.nytimes.com/2025/03/21/arts/music/hiroshi-yoshimura-environmental-music-flora.html. →250321_New York Times記事にコメント

4.260206にYNU BASE HAZAWAでワークショップ

I am alive.: [お知らせ]2月6日(金)に西原尚さんのサウンドウォークのワークショップを開催します! https://after34.blogspot.com/2026/01/26.html

その他の話したこと

1.「MIMINOIMI – Ambient / Week – 2025」のDAY2(2025年5月6日(火・祝))にトーク出演します。

I am alive.: お知らせ:「MIMINOIMI – Ambient / Week – 2025」のDAY2(2025年5月6日(火・祝))にトーク出演します。 https://after34.blogspot.com/2025/04/miminoimi-ambient-week-2025day2202556.html

2.瀬藤康嗣さんと三浦秀彦さんの「フル草津」に参加して、扇風機を演奏

I am alive.: 4月30日に瀬藤康嗣さんと三浦秀彦さんの「フル草津」に参加して、扇風機を演奏します。 https://after34.blogspot.com/2025/04/430.html
「中川克志准教授が、4月30日に逗子文化プラザ さざなみホール(1F)で開催される「コ々絶対世界- MY博 2025 -」で、瀬藤康嗣さんと三浦秀彦さんの「フル草津」に参加して、扇風機を演奏します。扇風機といえば、タワシと並んでアヴァンギャルドな音響芸術にとって欠かせない重要な楽器です。中川は3人目の演奏家として参加します。
本イベントの他の出演は、「ソコシャネル?」と「HAAS a.k.a Hiroshi Takano」です。
詳細はリンク先をご確認ください。
ソコシャネル? | Peatix https://peatix.com/event/4364743/

3. 第76回美学会全国大会で司会:10月13日(月祝)14:55-16:20 研究発表 5〈分科会 3〉音響論:中川が司会担当

14:55-15:35 / 小島広之(東京大学)
〈純粋音楽〉の作曲論としてのパウル・ベッカーの音楽現象学
15:40-16:20 / 田中裕子(日本郵船歴史博物館)
ヴォーカンソン《フルート奏者》再考——音響理論と機械的身体モデルの交差

4.251018WBSPレクチャー(三浦秀彦さん案件)

https://www.notion.so/3d6cf25eb1614eb495ac370e06cddb79?p=24328ee856f6805fbb27c2d06c11ed3e&pm=s
I am alive.: お知らせ:ウェルビーイング・サウンドプロジェクトで講演します https://after34.blogspot.com/2025/09/blog-post.html

ウェルビーイング・サウンドプロジェクト(すみだ向島EXPO6参加プログラム、主催:KAB Library and Residency)で講演「サウンドアート」
日時:2025年10月18日(土)18:00-20:00
会場:千葉大学墨田サテライトキャンパス4階

参考:ウェルビーイング・サウンドプロジェクト : Kabair's Blog https://kabair.exblog.jp/33827949/

5.251109美学校「サウンド・アート」ゲスト

サウンドアート・入門と実践 〜電子音響音楽、サウンドコラージュ、 フィールドレコーディング〜 講師:渡辺愛 | 美学校 https://bigakko.jp/course_guide/art/soundart/info
ゲスト講師として2時間ほど話して30分ほど質疑応答した。
Vimeo■25年度サウンドアート(7)ゲスト:中川克志 https://vimeo.com/1135019578?&login=true#=_

6.和田敬さんのラジオ番組への出演

お知らせ:FM805たんば『Northの時遊空間』出演:2026年1月15日(木曜日)21:00-21:28

ちょっとしたご縁で、FM805たんば『Northの時遊空間』に出演します。放送は2026年1月15日(木曜日)21:00-21:28(再放送は翌週の同じ時間)です。

先日の関西出張の際に収録しました。その日は午前中に三宮で銅金裕司さんのお話を2,3時間うかがった後、coin spaceで日本サウンドスケープ協会のオンライン研究発表会に参加し、その後、お話ししました。いい感じで疲れた後に話しているので、いい感じで、細かい話はせずにざっくりと要点だけを話せているように思います。

たぶん!

「FM805たんば(https://805.tanba.info/)」はコミュニティ放送局で、サイマルラジオで聴くことができます。サイマルラジオとは、コミュニティ放送局が放送と同時にインターネット配信もするシステムあるいはプラットフォームです。

805たんば - JCBAインターネットサイマルラジオ|コミュニティエフエムのポータルサイト https://www.jcbasimul.com/tanba

アーカイブの有無は不明あるいは未定です。

中川克志がFM805たんば『Northの時遊空間』に出演してサウンド・アートについて話します。放送は2026年1月15日(木曜日)21:00-21:28(再放送は翌週の同じ時間)です。
「FM805たんば(https://805.tanba.info/ )」はコミュニティ放送局で、サイマルラジオで聴くことができます。
805たんば - JCBAインターネットサイマルラジオ|コミュニティエフエムのポータルサイト https://www.jcbasimul.com/tanba

7.MIMOCAで講演

【大分類】レクチャー
【項目タイトル】「ジャネット・カーディフ 40声のモテット」関連プログラム スペシャルトーク+夜間特別鑑賞会:中川克志と巡る《40声のモテット》
【日時・期間】2026年1月24日(土)18:30-20:00 (18:15開場)
【会場】丸岡飯猪熊玄一郎現代美術館
【説明文】
企画展「ジャネット・カーディフ 40声のモテット」の関連プログラムとして、日本では数少ない、「サウンド・アート」の研究者である中川克志氏を講師に迎え、スペシャルトークと夜間特別鑑賞会を行います。
【添付画像の有無/ファイル名】
【画像のキャプション、コピーライト表記】

8.260326にホルガー・シュルツェ教授来日記念コロキウム「HOW TO STUDY SOUND?」

I am alive.: 【お知らせ】3月26日にホルガー・シュルツェ教授来日記念コロキウム「HOW TO STUDY SOUND?」を開催します https://after34.blogspot.com/2026/03/326how-to-study-sound.html
:2025年9月ごろに最初にHolgerさんから連絡があり(その前に僕が2026年9月のAMCに応募しており)、その後、東大美学と新音楽取調掛に引き受けてもらって、コロキウムを開催。中川は共催。当日、中川は「What is "Saundo Stadies" in Japan? A Brief Introduction to A Mixture of Peripheral and Transdisciplinary Practices in Japan」というタイトルでshort presentationを行った。


参考:過去

I am alive.: 自分への励みと促しとして、2023年度の仕事と2024年度の予定(願望)の備忘録 https://after34.blogspot.com/2024/04/
I am alive.: 自分への励みと促しとして、2022年度の仕事と2023年度の予定(願望)の備忘録 https://after34.blogspot.com/2023/04/20222023.html
I am alive.: 自分への励みと促しとして、2021年度の仕事と2022年度の予定(願望)の備忘録 https://after34.blogspot.com/2022/04/20212022.html
I am alive.: 自分への励みと促しとして、2020年度の仕事と2021年度の予定(願望)の備忘録 https://after34.blogspot.com/2021/04/20202021.html
I am alive.: 自分への励みと促しとして、2019年度の仕事と2020年度の予定(願望)の備忘録 https://after34.blogspot.com/2020/07/20192020.html
I am alive.: 自分への励みと促しとして、2018年の仕事と2019年の予定(願望)の備忘録 https://after34.blogspot.com/2018/12/20182019.html