2016-08-12

メモ:ルードヴィッヒ・クラーゲス『リズムの本質について』(1933)(平澤伸一・吉増克實(訳)、うぶすな書院、2011年)

映画『リッスン』を見て思い出したのはこの本だった。
調べてみると、新訳が出ていたので読んでみた。とても読みやすい訳文。内容は、僕にはこの重要性はあまり分からない。
生命の実質とか本質を「リズム」と呼び、人間の精神の働きはそこに「拍子」を見出す、という見立てで、「リズム」について語っている。つまり、これは、クラーゲスなりの生命論のヴァリエーションのひとつなのだ。
「リズムは生命現象の普遍的にあるものであり、自明のように、人間もまた生きている性情としてはリズムの一部である。それに対して拍子は人間の作業である。リズムは拍子がまったくなくてももっとも完全な形で現象しうるが、それに対して拍子はリズムが同時にはたらいていなければ減少できない。」(14)
とか。
この本とこの内容を使ってモノを考えるのは難しそうだ。

こういうページを見つけた。
MID Academic Promotions : リズムを忘れましょう
「6年を費やし、色々な方々の手助けを受けてようやく分かったのですが、手話の場合は、聾者の感じるリズムとは、言語としての統語情報と大きく関わっています。手話は、主に腕と指先と表情を使って、タイミングや ポーズやアクセントといった韻律情報を伴い、発話されます。その規則性を共有する集団に属する人々にとって、リズムとは韻律の規則性であり、意味を伝えるために不可欠なものす。ここが音楽やスポーツの分野でいわれるリズムとは大きく異なるところです。もちろん、周期性という大枠の意味では共通するのですが、他に共通する点を見つけるのは困難で、それは本当に「哲学的」ですらあります。」
このウェブサイトの作成者が誰か分からない、という大問題があるが…。

リズムの本質について
ルートヴィッヒ クラーゲス Ludwig Klages
4900470279

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