2020-03-31

メモ:東浩紀『一般意志2.0』(2011)

序文、東日本大震災の後に、本書の構想を全て変更したい、と語る序文が面白い。
内容は、東浩紀が「サイバースペースはなぜそう呼ばれるか」以来継続的に取り組んできた情報社会論のある種の結実らしいが、ルソーのラディカルな読み直しとフロイトを用いた補足から構想されていて、「政治」とか「民主主義」の在り方を根本的に再構想するという意欲的なもの。
なのだが、実際に何をどのように実装すれば、たとえば、利益誘導型でどこそこに橋を造る、みたいなプロジェクトを「政治」として考えることができるのか、まったく予想できないので、後半はあまり真に受けずに斜め読みした。

iPad読書。タブレット読書でも読めたな。
すごい要約力だなあ。

2020-03-15

帰りの新幹線で『無法松の一生』


和太鼓が出てくるからということでずっと見たかったので、帰りの新幹線で『無法松の一生』を見て、そして、お話のオチの付け方に驚いている…。
マジか…。
植野 史、松本健太郎、他5人
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  • よく授業で使う映画です。戦前版はもっと唐突に終わりますが。
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    • 3週間前
    • 武田 俊輔
       せめて、無法松が奥さんの手を触れたり何かしてから悩む、のかな?と思ってたので、驚きました。授業に使う…。僕なら、劇場でニンニク焼くところを学生に見せたいです。
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      • 3週間前
    • 私の場合は運動会のシーン、唱歌の練習と独唱するシーン、太鼓のシーンかなと。大月隆寛の『無法松の影』の内容に触れながら使います。
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      • 3週間前
    • 武田 俊輔
       なるほど。確かにそういう風俗描写は全部物珍しかったので、視聴覚教材に使えるんでしょうね。参考書と一緒に使ったら良い事例なんでしょうねえ。
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      • 3週間前
    • そうですね。あと原作の小説『富島松五郎伝』との違いも興味深いです。
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      • 3週間前
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  • これは阪妻ですか?三船敏郎ですか?どちらも名画だと思います。
    • 山本 泰生
       三船敏郎です。ある時代のエートスをピシッと描いている、という意味では名画なのかもしれないと思うんですけど、物語の筋立てがもうなんとも共感できないので、物語としてすっきりしているのが逆に、何とも驚きのご都合主義に見えて、驚きました。
      というか、名画なんですね。〈和太鼓の登場する映画〉という情報しか持たずに見てました。
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      • 3週間前
    • 中川 克志
      さん なるほど。この物語は原作の小説の題名(「富島松五郎伝」) も、原作者の名前(岩下俊作)も忘れられてしまっているのに、何度も映画化され、歌謡曲になり、浪曲になり、誰が仕掛けたわけでもなく図らずもメディアミックスのようになった不思議な現象です。
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      • 3週間前
  • 小説『富島松五郎伝』というのはこれですね。プレミア価格ついてるのかあ。https://www.amazon.co.jp/%E5.../dp/B000J7VILE/ref=sr_1_9...... もっと見る
    富島松五郎伝 (1981年) (中公文庫)
    AMAZON.CO.JP
    富島松五郎伝 (1981年) (中公文庫)
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    • 3週間前
    • この作品の場合、近代文学の一般的な評価の仕方のように、作品の出来や影響について、原作者の意図や文学史的な意義から考えることはできません。日本の近代文学史は出版事情からいっても東京中心になりますが、岩下は九州。火野葦平から、上野英信、松下竜一、石牟礼道子まで、九州は、有力なもう一つの文学圏を形づくってきました。この「無法松」については、日本の近代化の歴史的経験の中で、原作者・脚本家・映画・舞台・音楽・俳優・歌手だけでなく、享受する大衆も参加して、ひとつの人物像を共同作業の中で造形していき、そこに近代日... もっと見る
      1
    • おお、なるほど、これはいわゆる「日本人論」のたたき台にも使われそうなフィクションなんですね。『男はつらいよ』以前の「日本のステキな庶民」という表象かもしれないんですね。すごいテキトーなこと言ってしまいましたが。なるほどー。
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      • 3週間前
    • 中川 克志
       さん そうなんですよ。本当に見るたびに考えさせられるところの多い「名画」だと思っています。
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      • 3週間前
    • 『無法松の影』は、日本近代社会史としても、また戦後日本における「無法松」の表象をめぐるメディア論的な分析としても秀逸だと思いますので、ぜひ!
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      • 3週間前
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