2024-06-10

メモ:映画『関心領域』(2024)

 Mark Isにできた新しい映画館で『関心領域』を見た。演出における音響効果の使用が多いとのことだったので、是非とも映画館で見なければと思ってみに行った。新しい映画館は座席からも音が再生されるらしく、それが良いか悪いかは映画によると思うけど、映画の音響効果の使い方の意図は分かりやすかった気がする。

物語としてはえらく単純で地味な筋で、「何も起こらない」と言っても過言ではないが、最後の現在と交錯する映像や画面全体が赤色に染まる演出などは面白かった。アニメーション映画『戦場でワルツを』(2008)の最後のシーンを思い出すなど。

このヘス所長の邸宅が収容所の隣にあったって、実話なの???

あと、あのリンゴの少女はなんだったんだろう?(→こういう記事が出てきたけど:実話だった!『関心領域』リンゴを置く少女の演出をネタバレありで考察 | タビシネマ

音響効果は、「普通なら消される背景音」が消去されずに残っていること、が面白かった。「普通なら消される背景音」が消去されずに残っているので、視聴者は少し違和感を感じるのだけど、その背景音は物語の筋とは無関係なので、視聴者も無視しながら聞くようになる(あるいは、違和感を感じつつ「とりあえず」は無視するようになる)、という仕掛けがポイントだった。

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