2013-05-12

感想のメモ:2013-05-12-小杉武久 高橋悠治 CD発売記念コンサート@SPACE WHO


CD「Kosugi Takehisa Barre Phillips Takahashi Yuji」
発売記念コンサート  小杉武久 高橋悠治    
5月12日(日)開場15:00 / 開演 15:30 /1ステージ60分(コンサート&トーク)
/ 17:00~18:00 発売記念パーティー
料金::ライブ&1ドリンク 4,000円 (当日券 4,500円) 
ライブ&1ドリンク+パーティービュッフェ  5,500円 (当日券 6,000円)
出演::小杉武久、高橋悠治  トークゲスト:湯浅学
HALL EGGFARM*SPACE WHO CD




◯感想のメモ

場所が、埼玉は深谷の養鶏場。養鶏場のご主人がフリー・ミュージックのことが大好きで、何十年も、自分の養鶏場の傍らで演奏してもらい続けているらしい。CDリリースもやっているらしい。
初めて行った深谷は想像以上のI・N・A・K・Aだった。さすが、小杉武久とサイタマノラッパーが同居する偉大な街。
「高いビル」とか「本屋さん」とか「コンビニ」がなかったなあ…。


深谷駅に降りたら、みんなで小型バスに乗り込んで養鶏場に向かって、なんだか巡礼みたいだった。演奏会場に行くことと音楽体験とは関係がある。最近読んでるクリストファー・スモール『ミュージッキング』のことを思い出しながら思った。
サロンじゃないけど、養鶏場でも人間関係のヒエラルキーは出来上がる。
でも、田舎で良い天気だったなあ。素晴らしい環境だったことは確かだ。


最初の「トーク+音楽」は気持ち悪かった。トークも音楽も冴えないつまらないものでしかなかったし。
何より、客席の内輪笑いを誘発していたのが気持ち悪かった。
「僕らが初めて会ったのは60年代頭かねえ」(小杉)
「たぶんその頃でしょうねえ、よく覚えてませんが」(高橋)
というだけの会話で、そんなに笑わないで欲しい。「二人の人柄」を踏まえたら面白いのかもしれないけど、「内輪の笑い」はそのコミュニティの自閉性だけじゃなくてその音楽の限界も醸し出すものだ。「どの程度の無茶なら"無茶"として認知されるのか」を規定してしまうので。つまり、大したことがないことなのに、それを「無茶なこと」として笑う「内輪の笑い」は、その音楽は大したことがないと言ってるようなものだ。ギターのボディに石ころ入れて「石を飼ってた」って、そんな無茶な大層な話じゃないのだから、笑わないで欲しい。


なので、全体的に「フリーミュージックなるものへの郷愁」が溢れる、同窓会みたいだった。
電車で時間をかけて遠くまで詣でると「自由な音楽」に会えるらしい。「秘湯」みたいなもんだな。
「ミュージッキング」ってことを考えると、「フリーミュージック」なるものを取り巻く生態は面白い。やはり今や老人が多いので。なので、わざわざ深谷まで来たけど、演奏中は寝てたりする。
「フリーミュージック」って、いつまでもあるものなのだろうか? 「今のフリーミュージック」は「昔のフリーミュージック」と何がどう違うのだろう? 歴史のないものを人は理解できるのだろうか?


ただ、やっぱり小杉武久(直接お話したことないので呼び捨て)の演奏は、カッコ良かった。
これはおそらく僕の贔屓目で、たぶん、この時の演奏は、普段の演奏のセルフパロディみたいなダラダラしたものだったかもしれない。
しかし!
僕にはカッコ良かったなあ。なんで、何が、あんなにかっこ良いのか!
「電子音」の魔術師と呼んでみたくなる。
「惰性を感じさせない」「常に緊張感溢れている」「今まで聞いたことがない音を探っている」
そういう印象が消えない。
こういう芸は、次世代に継承されるようなもんじゃないよなあ。
生きてるうちにもう一度「スゴイ演奏」を見たいなあ。

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