2019-11-08

メモ:シンコペーション:世紀の巨匠たちと現代アート@箱根ポーラ美術館(スーザン・フィリップス、オリヴァー・ビア、セレスト・ブルシエ=ムジュノ)


森の中に設置されているスピーカーを見物しに来た。箱根山中に印象派の絵が色々あるというのも確かに日本の近代化と西洋化の歴史に深く思いを至らせる不思議なことだと思うが、その裏の遊歩道の木々に設置された11個のスピーカーから、ラヴェルが再生されている、というのも、なんだかシュールな気分。
さすがスーザンフィリップスなのか、おフランス万歳なのか。
ここでラヴェル(の作品を元にしたフルートの演奏)を聴いていると、自分が箱根にいるのか、例えばカッセルの山奥にいるのか、分からなくなる。けど、すぐに自分は箱根にいることを思い出す。そして、〈なんで俺は箱根の山奥でお上品なフルートの演奏を木にくくりつけられたスピーカーから聴いているのだ?〉と不思議に思い始める。日本では近代化とは西洋化のことだったからというのは単純に過ぎる説明だが、箱根には海外からの観光客も多いので、さらに話は複雑にならざるをえないのである。
ともあれ、なので、これはものすごく、展示されるコンテクストを選ぶ作品なんだと思う。館内展示のセレスト・ブルシエ=ムジュノ《クリナメン v.7》とはすごく対照的だ(ここで展示されていたクリナメン、とても良かった。東京都現代美術館で見た時とは違って)。

とはいえ、堪能しました。近くのせせらぎの音が聞こえるのもステキでした。
箱根ポーラ美術館のレストランのランチは美味でした。これも堪能しました。

台風19号の被害は箱根でもまだ残っていて箱根登山鉄道が休止中なので、バスが満員だった。
子育てに問題のない平日箱根日帰り(温泉無し)が可能というのは、幸運というべきか残念というべきか。
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