面白かったあ!
「1980年代に実際に起きた、10人の犠牲者を出した華城連続殺人事件を元にした戯曲」の映画化。つまり、この映画は、実際の事件をモデルにしている。が、あくまでもフィクションである。で、原作となるフィクションがある。
にもかかわらず、と言うべきか。
この映画には「極めて映画的な表現」が満ち溢れていて、素晴らしい。ポン・ジュノという人は面白い映画を作る人だなあ、と思った。
「極めて映画的な表現」は例えば、
視線の誘導:田んぼの脇の地下に捨てられた死体を覗きこむ警官の視線の誘導でシーンを物語るやり方、あるいは、ソン・ガンホが画面のこちら側を見つめる画面が印象的だった。
田んぼの情景:地平線が画面半ばの位置に来る画面構成は、その村の閉鎖性と「閉鎖的社会の広さとでも言うべきもの」を象徴していて面白かった。
アクション(?)の描写:三人が一緒に横並びに走って不審者を追いかける追跡劇の場面など。ああいう「緊迫感のある場面」は、『母なる証明』のなかで母が誰かの家に忍び込んだ時の描写を思い出した。
など。
ま、ともあれ。
面白かった!
0 件のコメント:
コメントを投稿