2014-08-31

8月29日−31日アートキャンプあみの

8月29-31日に「アートキャンプあみの」に参加した。
最初、京都駅で集合して網野町の宿まで連れて行ってくれるプランもあり、なんだこれは?と思っていたのだが、これは「香港から来る人用のオプション」だった。
行ってから分かったのだが、これは、香港のsoundpocktというNPO団体みたいなものと、そこに数年前から招かれていて縁(ゆかり)の深い鈴木昭男さんたちとの交流会的な性格の強いイベントだった。
なので、香港のsoundpockt関連のアーティストたちが数日前から町で滞在制作していたし、また、わざわざ香港から網野町に、10人ほどの若者たちがやって来ていた。そのために「京都駅でピックアップして宿まで案内して、3日間のスケジュールの間の移動手段も確保されたツアー」が組まれていたということらしい。かなりファミリアーな雰囲気のイベントだった。
最初はなんか場違いだなあ、ちょっと参ったなあとか思っていたのだけど、数時間経つと楽しくなってきて、結果的には、行って良かった(今月末に今度はsoundpockt主催の香港でのイベントに行く。そっちは網野ほど田舎じゃないし、けっこうオープンそう)。

神社への奉納ダンス・パフォーマンスとか、古墳で鈴木昭男さんと香港のダンサーが一緒に移動しながらパフォーマンスしたりとか、あと、旅館の二階での鈴木昭男さん、evala、sonihouseのパフォーマンスとか、網野町唯一(たぶん)のライブハウスでのライブとか、けっこう盛り沢山だった。
海岸に埋められていたChan Kiu-hong Joeの作品(海中の音を口から発する作品)と、kanabunに展示されていたFiona Leeのサウンド・インスタレーション作品が、とても良かったです。
あと、梅田哲也くんのデモクラティック楽団は、歩いている間は何のことかさっぱり分からなかったけど最後にうまいことまとめていたようにも思えて良かったのだけど、ただ、たぶん、することは翌日の懇親会時に突然決まった、寝る前のパフォーマンスが、ステキでした。


だから他に梅田哲也さんなどが招かれていたわけだし、網野町の町おこしイベントとかではないけど、こういう「何か変なこと」が好きな人がみんな手伝っていて、懇親会場では網野町唯一のカフェ(たぶん)のひとが出前でエスプレッソやコーヒーを淹れられるよう準備していたし、手打ちそばもあったし、作品展示会場のひとつはデイケアの場所だったし、「変なコト好きな神主さん」の神社でダンス・パフォーマンスしてたし、会場間の移動のために、宿泊中の旅館の大将がバスをずっと運転していた。


実際、網野町では昨年、それまで町に一台だけだったタクシーが廃業したらしく、街なかの移動が大変だった。中川夫婦は申し込むのが遅かったのでこのツアーに加われず宿も別だったので、移動が大変だった。でも、網野町のひとはみんな優しかった…! 最初、駅から宿まではバスに便乗させてもらったし、二日目は宿の人が自転車を貸してくれたし(とても快適だった)、最終日はながせさんという人が、最後のパフォーマンスが行われた神社から駅まで送ってくれたのみならず、電車の発車時刻まで少し時間があるなら近くの牧場でゆっくりしていてくださいなということで、美味しいソフトクリームを食べることが出来る場所まで連れて行ってくれたりもした! →野村牧場


◯リンク
Facebook:アートキャンプあみの
ダンサーで、あみの受け入れ側のキュレイターで、ダンス・パフォーマンスを行った宮北さんのウェブサイト:Around sound art festival 2014 ・アートキャンプあみの | Hiromi Miyakita Web
鈴木昭男さんのウェブサイト:Around sound art festival 2014 | 空っぽ「ぽんぽこりん♪」
フィオナ・リーのインスタレーション作品を展示していたkanabun:アートキャンプあみの | kanabun:

Soundpocktのウェブサイト:soundpocket
SoundpocktのFacebookページ:Soundpocket HK
2014年9月末のSoundpocket: Around Sound Art Festivalのお知らせ:randian - Soundpocket: Around Sound Art Festival

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◯海岸に埋められていた作品(海中の音を口から発する作品)
これ、どんな作品か知る前は、なんだかつまらねえ作品だなあ、と思ったのだが、口から音が出ていること、それが何であるか、を教えてもらうと、面白くなった。


kanabunに展示されていたFiona Leeのサウンド・インスタレーション作品
カフェの二階に行くと、電子音の虫の音、みたいなものがずっと聞こえるサウンド・インスタレーション。このフィオナ・リーの作品は、「天井からぶら下げたタブレットのペンと、雑誌の下に隠したタブレットとの間に生じた電磁波」と「kanabunカフェの外にぶら下げた、インディアンのドリーム・キャッチャーみたいな電磁波捕捉装置が捉えた屋外の電磁波」を音響として室内で発するというサウンド・インスタレーションだった。
なので、Christina Kubischとかに関心がある人なのかなと思ったら、自分はそういう世界の背後に隠れているものを聴くことに関心がある、最近自分の周囲の友だちのあいだではEarth Sound Earth Signalという本が話題なんだ、みたいな話を聞いた。なので、Douglas Kahnのこの本の書評を書き終えたばかりだった僕は、大変好感を持ったのであった。
名刺が「電球の音を聞いている写真」でかっこ良かった。

Fiona Lee | kanabun

梅田くんの寝る前のパフォーマンス
寝る前に少しだけパフォーマンスすることになったらしい。
「紙でレコードを再生する」というパフォーマンスなのだけど、こういうパフォーマンスは「紙でレコードから音を発することができる」というビックリだけじゃツマラナイので、そのパフォーマンスのプロセス(音を発するまでのプロセス)に少しの味付けと、そのパフォーマンスを終わらせるための味付けが必要なわけで、それがかっこよかった。「レコードに小麦粉をふりかけて、それを紙でこすりとる」という味付けを使ってた。

懇親会の会場に行かせてもらったのだけど(いっぱいひとがいた)、梅田くんと初めて話して面白かった。色々な国で活動しているアーティストの話は面白い。香港と台湾と韓国とかその他の色々な国で、音楽のシーンからもアートのシーンからも、色々な領域から声をかけてもらうひとなので、いろいろな側面からその国の音楽とかアートのシーンを見ることができるアーティストの話として、面白かった。
また、共通の知人として植野さんの話をさせてもらったのだけど、やはり、植野さんは便利で偉大な人だなあ、と思った。つうか、梅田くんって、ベアーズでパフォーマンスしてたんだねえ。


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