2020-12-01

メモ:カフカ『審判』



なぜ読み始めたのか忘れたけど、なぜか、今さら読み始めた。〈突然わけの分からない訴訟プロセスに巻き込まれたKが最後には死刑に処される〉というあらすじは知っていたけど、細部の執拗で些少な心理描写や行動描写を読むことが大切な小説だった。そういう冗長な記述が退屈で面白かった。最後の最後に、二人の処刑人に両腕を取られてKは街なかを歩いていくのだが、その際に、二人の処刑人にどのように腕を取られてどのように歩いたのか、といった描写が延々と続き、そういうのが面白かった。寝る前読書だったなあ。

カフカは『変身』しか読んでいなかった。

新潮文庫版をPDF化して読んでいたが、まさにこのヴァージョンが青空文庫に入っていることに気づき、途中からKindleで。

読み終えて一日たってから新潮文庫の解説を確認してみたけど、小説と作家の人生を重ね合わせる解説は、納得行かないなあ。

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