Amazon.co.jp: ハンチバック (文春e-book) 電子書籍: 市川 沙央: Kindleストア
強烈な短編小説だった。時折溢れ出る作者の攻撃的な心情が本当に素晴らしい。「攻撃的」と評して良いかどうかためらうところではあるが、自虐的ではない。
小説のなかで展開される虚構は、主人公である身体障害者(あるいは作者)が夢想する理想、幻想、あるいは悪夢なのかもしれず、現実と虚構の重ね合わせとズレは小説の醍醐味のひとつなので、もう少し明解あるいは重層的にはできなかったのかと思いもするが、他の重度障害者から色々な同意や反発を惹起するだろうと思えば、それはなかなか良いことなのかもしれない、と思ったり。
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