2023-08-02

メモ:エリオ・オイチシカ(Hélio Oiticica, 1937-1980)について

 今回のICA22 (2023)のWed 3:30 pm – 4:30 pmに、知り合ったミゲル(MIGUEL DUARTE)が発表したパネルでは、3人ともHélio Oiticicaというアーティストについて発表していた。


MIGUEL DUARTE | BRAZIL
After the End of Art History, is Time for Art Geography?: Helio Oiticica, Paulo Nazareth and the Geopolitics of Contemporary Art
MIGUEL GALLY (moderator) | BRAZIL UNB – University of Brasilia
Hélio Oiticica, Space, and the Collective Genius
PAULA BRAGA | BRAZIL UFABC – Federal University of ABC
Hélio Oiticica as a Brazilian Scene of Rancière’s Aesthetic Regime of Art

不勉強で知らなかったのだが、エリオ・オイチシカという人はブラジル現代アートにとってとても重要な存在。
Hélio Oiticica – Wikipédia, a enciclopédia livre https://pt.wikipedia.org/wiki/H%C3%A9lio_Oiticica

50年代に活動を始め60年代に世界的に有名になり1970年にはNYに移住したり。おそらく日本でも有名なのは、このひとの作品をきっかけに「Tropicalismo」運動が命名されたこと、ではないか。

カエターノは、1968年に発表したアルバム『アレグリア・アレグリア』(原題:Caetano Veloso)に、「Tropicália」という自作曲を収録。同曲は、撮影監督のルイス・カルロス・バヘットLuiz Carlos Barreto)が、エリオ・オイチシカHélio Oiticica)によるインスタレーション作品「Tropicália」に着想を得て、カエターノに進言したことからタイトルが決まり[1]、最終的にはムーヴメント自体を指す呼称となる。カエターノは、当時の自分にインスピレーションを与えた作品として、1967年公開の映画『狂乱の大地』(原題:Terra em Transe、監督:グラウベル・ローシャ)を挙げている[1]
とのこと。
Miguelから、ブラジルにはフルクサス第2世代しかいないんだとか、オイチシカはローリング・ストーンズを好きだったようだ、とか、Tropicáliaという音楽を知ってるか、とか聞いて、そのときにはなんだかあまり分からなかったのだけど、とりあえずApple Musicで「トロピカリア ベスト」というプレイリストを再生しています。


オイチシカに関する日本語のリソースを探したが、一般書レベルでは見つけられず。研究論文は多少あった(少ししかなかった)。
なので、とりあえず「居村匠」と「山野井千晶」と「飯沼洋子」いう名前を覚えておくべし。どなたも(たぶん)面識はないけど、どなたも美学会や表象文化論学会で活動しているみたいなので、どこかでお会いすることもあるだろう。今回のブラジルでの国際美学会には参加していなかった。ブラジル、高いし遠いしね。

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2022年7月3日パネル6 近現代ブラジルにおける芸術と「遊び」の精神 | 第16回大会 | Conventions | 表象文化論学会 https://www.repre.org/conventions/16/panel6/

居村 匠 (Takumi IMURA) - マイポータル - researchmap https://researchmap.jp/imuratakumi
居村 匠 (Takumi IMURA) - エリオ・オイチシカ《トロピカリア》における 侵襲性と〈食人の思想〉 - 論文 - researchmap https://researchmap.jp/imuratakumi/published_papers/19583985?lang=ja

山野井千晶さんはresearchmapが見つからず。

飯沼 洋子 (YOKO IINUMA) - マイポータル - researchmap https://researchmap.jp/yokoiinuma
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なんかみんなすごいなあ(と他人事のように言ってみる)。
(あまりおっさんが若者に「すごいすごい」と言うのもパワハラっぽくなるらしい。と若者から注意された。難しいもんである。)
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当日中の付記
2008-2009年の東京都現代美術館の展覧会の存在が大きそう。

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