2023-10-27

メモ:大黒達也『音楽する脳 天才たちの創造性と超絶技巧の科学』(朝日新書、2022年)


 早稲田出勤時に、早稲田に着くまでに点検読書。1時間15分。共感覚と音楽療法への記述を利用すべし。

この「科学」と僕とは話が通じないのはなぜだろう。この科学はトンデモ科学とかでは全く無くて、世界でも最先端の科学なのだけど、ここで語られる「音楽」や「芸術」について、全く共感できない。
ううむ。

2023-10-21

メモ:Kindle Unlimitedで阮光民(ルアン・グアンミン)『用九商店』(沢井メグ訳)

 そのうち購入する本のリストに入れていたら、Kindle Unlimitedに入っていた。ありがたく拝読。

これが台湾のリアルかどうかは分からないが、リアルじゃなくてファンタジーとして、とても良かった。コマ割りの妙も堪能した。

Uターンした田舎で、大規模ショッピングモールにもやられず、よろず屋さんやりながら地元の仲間と幸せに生きていけるなんて、ファンタジーとしか思えない。生計たつのかな? 車の維持費出るのかな? 田舎に生きていて飽きないのかな? 保険とか入ってるのかな? 子どもが大学に行きたくなったら通わせてあげられるのかな? Amazon使わないのかな? ネトフリ見ないのかな? 墓仕舞いしたくないのかな? 現実では心配事は尽きないものだが。

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沢井 メグ

漫画が伝える台湾のリアル : 台湾漫画『用九商店』を翻訳して感じたこと

2022.07.30

https://www.nippon.com/ja/japan-topics/g02164/


2023-10-20

メモ:片岡純也+岩竹理恵「やじろぐ枝」

 会期 2023年7月6日[木]〜10月29日[日]

場所 横濱ゲートタワー・スタートギャラリー 2+4

ストーンズの新譜は、早稲田非常勤の帰りに、横浜駅からみなとみらいに行く途中のギャラリーの片岡純也+岩竹理恵「やじろぐ枝」を見ながら、聞きました。

この人たちの作品は、ゆらありゆらりな様々な力学のふらつく様子が、とにかくステキ。

ただ、前に見た新高島駅のBankARTではなく、でかいビルの一階の、道端から眺めるショーウィンドウに飾られていたので、あまりゆっくり堪能する感じではなかったです。残念。

横浜に住み始めて十年以上経ったけど、みなとみらいのあの辺って、すごいお金が動いてそうな場所だったんですね。初めて歩いた。実際にお金が動いてるのかどうかは知らないけど。横浜って、東京のどこかの街くらいには都会なんだなあ、たぶん、と思いました。

ストーンズは、僕が言うことはとくになし。みなさんの感想とか大喜利待ちですね。今の10代とか20代が聞いたらどう思うのか、を知りたいところ。「おじいちゃんの音楽」ってことは、僕が浪曲の広沢虎造を聴いて「かっちょいい」と思ったみたいな感じになったりするのかな?

メモ:オフショア第3号

 早稲田への出勤中に読了。特に有名でない人のインタビューが面白いので、僕は、これを読み続けていることに気づく。

オフショア第三号 発売のおしらせ | オフショア https://offshore-mcc.net/news/1405/

2023-10-13

メモ:野口悠紀雄『2040年の日本』


世界における日本の存在感は激低下する、医療と介護業界の存在感だけが目立つ、自動運転車が増えて自家用車が激減する、など。

2040年に退職する時に答え合わせしよう。

2023-10-06

メモ:ICCでのevala作品

先週金曜日、ICCでevalaさんの作品を体験。完璧な暗闇のなかで、完璧に構築された高音質な音響物をひたすら集中して聴取する経験。目を開けても閉じても何も見えない場所で、しかし、これほど高解像度の音を聞くと、目が見えなくても世界に関する情報は十分得ることができるのではないか、と勘違いしそうになった。

もちろん実際には、晴眼者だった人間が、文字や記号が読めなかったり身振り手振りなど音声ではない非言語情報がなかったりするとずいぶんと不便だと思うが、そのことを一瞬忘れてしまうくらい情報供給量が十分だと感じてしまう。なので、「耳で視ている」ように感じてしまう。
おそらく「耳で視る」というのは「耳を通じて明瞭に空間を認識する」という経験に近いのだろう。
この逆に「目で聞く/聴く」というのは、実はよくある。マンガのオノマトペとか楽譜とか言語とか、視覚的情報を通じて頭の中に色々な音を喚起する、というのが、それだと思う。耳で聞いた音を通じて視覚的に何かを知覚する経験、というのは、僕にはあまり経験がないが、どうだろう。
シナスタジア保持者で、例えば「サウンド・カラー共感覚(sound-color synesthesia:色聴)」保持者は、聞こえた音に色が付いて聞こえるらしく、高い音ほど明るい色に見える傾向があるらしいが。
今回のevala5作品は、
1:フィールド・レコーディングされた音源から仮想の音響空間を作るもの
2:鈴木昭男による音具の演奏を仮想の音響空間に構成したもの
のふたつに分かれるらしい。
雪を踏みしめている音が自分の頭の周りを回っているように聞こえる部分があり、その音量が大きくなると、自分が小さくなる/巨人が周りを歩いている、みたいな感覚になった。こういうのは、自宅で何度も繰り返し聴き込んでみたい。なんとかならないものか。
また、鈴木昭男さんの演奏は、その場に立ち会って体験することこそが面白いと感じてきたので、その演奏の録音物を再構成してこんなに面白くなるとは、驚いた。まるで昭男さんの演奏の真横にくっついて聞き耳を立てているかのような気にもなった。
ICCの無響室はこの狭さが良い。Nokia Bell Labsの無響室だとこうはいかない。
ICC | 《大きな耳をもったキツネ》 - evala (2013–14) https://www.ntticc.or.jp/.../works/otocyon-megalotis-2023/