2024-11-25

お知らせ:12月16日(月)に和歌山の本町文化堂で、『サウンド・アートとは何か』(ナカニシヤ出版、2023年)のトークイベントを開催します。


お知らせ:12月16日(月)に和歌山の本町文化堂で、『サウンド・アートとは何か』(ナカニシヤ出版、2023年)のトークイベントを開催します。聞き手に奥村一郎さん(和歌山県立近代美術館学芸員)をお迎えし、サウンド・アートについてお話する会です。入場無料。関西圏の方どうぞおいでませ。

本町文化堂は和歌山市ぶらくり丁にあるイカした本屋さんです。1900-2100の予定。たぶん22時ごろまでに出たら京都大阪神戸に帰れるはず。配信はナシ。来場者限定配布小冊子を鋭意制作中です。よろしくお願いします。



中川克志『サウンド・アートとは何か』(ナカニシヤ出版、2023年)

出版記念トークイベント開催!


本書籍につきまして、刊行してそろそろ1年経ったので、出版記念トークイベントを行います。

聞き手に奥村一郎さん(和歌山県立近代美術館の学芸員)をお迎えし、和歌山の本町文化堂さんで開催します。

サウンド・アートとはどんなものかとかサウンド・アートのアクチュアリティとかについて、語り尽くす会になることでしょう!

配信はナシ。来場者限定配布小冊子を鋭意制作中です。


日時   :2024年12月16日(月)1900-2100(開演時間は適宜アレで)

場所   :本町文化堂(和歌山市ぶらくり丁にあるイカした本屋さん)

聞き手:奥村一郎さん

入場は無料です。


本町文化堂へのアクセス

〒640-8035 和歌山市本町3丁目6(ハマノスポーツさん南隣)

 南海和歌山市駅より:徒歩約13分

 JR和歌山駅より:南海和歌山市駅行きバス「本町3丁目」下車、目前

 ぶらくり丁まで、連れもてきてください。

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以下、メモ

→本町文化堂のウェブサイトでの告知:『サウンド・アートとは何か』出版記念トークイベント | 新刊古書 | 本町文化堂 | 和歌山 https://www.books-plug.com/xo_event/241216/

→所属部局のウェブサイトのお知らせ:2024.11.26 中川克志准教授が出版記念トークイベントに登壇します。https://usc.ynu.ac.jp/news/index.html#news-20241126

→所属部局のウェブサイトのお知らせ2:中川克志先生/『サウンド・アートとは何か』出版記念トークイベント開催 - Y-GSC https://ygsc-studio.ynu.ac.jp/2024/11/post-62.html

→Facebookでの告知:中川 克志 - お知らせ:12月16日(月)に和歌山の本町文化堂で、『サウンド・アートとは何か』(ナカニシヤ出版、2023年)のトーク... | Facebook https://www.facebook.com/katsushi.nakagawa.9/posts/pfbid02nSAGFuKenYTamXXymeAHgmBGjnZcrNbU2n2mFt4wBvX3rrS2ThfEXA9Kc795dHD7l

→ Blueskyでの告知:https://bsky.app/profile/nk09.bsky.social/post/3lbr23253m22j

→threadsでの告知:https://www.threads.net/@nakagawa09/post/DCyWGmtzK464l9XhY25QhBPJtOkanfJCVxDETg0

→X (twitter)での告知:https://x.com/nakagawa09/status/1860955259562336757

→ナカニシヤ出版(@NakanishiyaPub)による告知:https://x.com/NakanishiyaPub/status/1861236710899884239




メモ:共感覚研究について

以下はメモ。

Richard E. Cytowic

2023年11月16日にMIT PRESSのウェブサイトに「共感覚の200年の歴史」という記事が掲載された。

A Brief 200-Year History of Synesthesia | The MIT Press Reader 

著者はRichard E. Cytowic。この文章が掲載されているのは、、ペーパーブックが2018年に出版されたSynesthesia という本。


著者は20世紀後半に共感覚を(再び)科学の研究対象として取り上げたRichard E. Cytowic。


この人の本は一冊翻訳されている。
リチャード・E. シトーウィック『共感覚者の驚くべき日常: 形を味わう人、色を聴く人』がある。ここに「共感覚、200年の歴史」という章があるようだが、それがこのMIT PRESSに転載されたものと同じ内容かどうかは不明。日本語の方が新しい内容っぽい。が、どちらも20年以上前の文章。

日本語で次に読むべきものなど

ちゃんとした学術書は少なそう。比較的新しいのはこちら。学術書だがインタビューがメインみたいだし読みやすいかも?

他は少し古いかも。

個別事例の報告とか本人の告白とかじゃない本はあまりなく、人文学的あるいは芸術におけるシナステジアを扱った本もあまりなさそう。
:注文したが未読。でも、キュレイターによる作家論だろうと想像している。
:やはりこれがまだ一番かも。

:個別論文だと、個別事例研究しかない

日本音響学会誌のv77, n3 (2021)は「小特集―音にかかわる多感覚統合の世界―」! 


2024-11-10

メモ:藤原和通展、今井祝雄展

岡山県立美術館で『藤原和通―そこにある音』展

早朝横浜を出て最終日に滑り込み、すぐに神戸に向かう。
藤原和通といえば1970年代の音響標定と、イタリアから帰国後のウゴウゴルーガなどの活動が有名。この展覧会はそんな藤原和通に対する理解を修正調整してくれた。
音響標定は何度も行われたみたいだけど、僕は、この展覧会で初めて、その記録映像を見た(僕だけじゃないのでは?!)。丸太を選んで運び込んででっかい石臼と石臼を回す回転軸などを作って、そしてすぐに解体する様子の映像。関係者間にはあったのかもしれないが、僕は関係者じゃないので、知らなかった。というか、一時間ほど映像を見ていて思ったのだが、なんの役に立つのか全く分からないこんなものに、よくもまあ、けっこうな人数とお金を巻き込んだものなだなあ。「アーティスト」ってスゴイ。あと、やはりら藤原和通は、「芸術における音の歴史」という文脈より、「1960-70年代の日本における環境芸術とかハプニングとか」の文脈で考えたほうが面白いかも。そのような文脈にいて、「しかし作曲家を志していた人」として。この言い方だと、小杉武久と被るな。だから、ちょっと言葉足らずか。
後年の帰国後のオトショップの展開とかバイノーラル録音とかは、どう考えるべきだろう。映像入りフィールドレコーディング録音を小売り販売するって、音声データ販売が当たり前になった今考えると、「古くなってしまった新しいメディア」でしかないようにも思われるし。
展覧会を企画した学芸のホンさんと少しお話しする。藤原和通関連でもっと深掘りできるらしいことを知ったり、アーティストの生き様について色々学んだり。今後の展開が楽しみ。

今井祝雄展@芦屋市立美術博物館

写真、映像、ビデオ、磁気テープなどを用いながら、時間経過を記録し続けることによって何かを曝け出そうとしたり、コンセプチュアルに何かを記録することによって何かを曝け出そうとする1970年代の今井は、かなり、「メディア」アーティストだし、「(バズワードとしての)現象」を相手にしていると説明ざるを得ないような作家に思われる。が、バズワードで説明される作家が多くの場合そうであるように、ここでも単に言葉が足りないだけだ。正解に、今井は、当時新しかったメディアを用いてその可能性を探究していた、と、述べるべきだ。そして、それは、草むらにガラス板を置いてその変化を記録するSquareのような傑作を生み出すこともあるし、曲がり角で必ず写真撮影しただけという何というかあんまりよく分からないものもある。
時間を扱うメディアとしての写真、ビデオ、テープの可能性を組み尽くすのに成功しているようには思えないが、失敗しているわけでもない。いくつかは世界レベルの凄さだと感じるが、どこか物足りないとも感じる。
関西文化の日で観覧無料だったので、たくさんいた。テープ作品を見て子どもたちはどう思うのかしら。
こちらも藤原展もちゃんと図録作ってあって、素晴らしい。

2024-11-05

メモ:永冨真梨(責任編集)、大和田俊之(監修)『カントリー・ミュージックの地殻変動──多様な物語り』(河出書房新社、2024年)

を落手しました。ありがとうございます。

「面白そうだけど、カントリーかあ…。苦手なんだよなあ…。」と思いつつ、斜め読みしましたが、これは、読みやすく、しかし、複雑な内容を単純化せずに語っている、良い本でした。インタビューも対談もちょっとした論考もディスクガイドもあって、「カントリー」に色々な方向からアプローチする(ことができると教えてくれる)。

ただし、そんな感じで学術書ではないのだけど、分かりやすさに媚びていないというか。永冨さんらしさを感じました。「永冨の語りは世界の単純化に抵抗するのだ」(『ポピュラー音楽研究』v24 (2020): 109)なあ、と。

ということで、カントリーの可塑性みたいなものを丁寧に探るこの本の趣旨とは反対かもしれないけど、とりあえず、Apple Musicの「カントリー」のプレイリストをライブラリに追加しておきました。今のところ、個人的な人生の記憶に関わるということもあり、《Take Me Home, Country Roads (Original Version)》だけが頭に残っています。

大和田さんのハリー・スミス本も楽しみですね。僕ももっと頑張るぞ。