台湾で出版された、ゲンダイオンガクとか実験音楽とかサウンド・アート関連の本。
漢字文化圏ではこれがある種のバイブルらしい、という噂を聞いた。
初めて中国からモノを買って、少しドキドキ。
漢字ばっかで内容は読めない。図版も4つだけ。
しかし、目次を見ると、色々と食欲が湧いてしまう。
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◯目次メモ
目次はここを参照:
博客來-超越聲音藝術:前衛主義、聲音機器、聽覺現代性:
第一部 前衛之聲(Sounds of Avant Garde)(原著では「章」だが、内容的に「部」)
いわゆる現代音楽の歴史ならば誰が書いても同じようなものになるだろうが、けっこう違う。ダダやシュルレアリスムにも少し言及しているし、シュトックハウゼンとクセナキスのために一章ずつ使っているのに、トータル・セリエリズムやジョン・ケージは簡単に処理されている(ケージはフルクサスの同時代人、として処理されている)。
かと思えば、音響詩、パンク、インダストリアル・ミュージック、ジャパノイズのために一章ずつ使っている。
これは、どういう基準で構成された文書なんだろう?
第二部 聽覺現代性(Modernity of Hearing)
よく分からない。聴覚の近代性を論じる理論的な部分に見えるが、第一部の構成を見る限り、この本がさほど「理論的な内容」を記述しているとは思えないのだが。
第三部 聲音機器(Sound Machine)
音響機器ーー通信機器、音響記録再生産機器などーーについて説明しているように見える。
第四部 超越聲音藝術(Beyond Sound Art)
なんだろう。メディア・アートやテクノロジー・アートについて語っているように見える。
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本書使用方法 - 感謝名單 (Acknowledgements)
本書特有名詞解釋 (Glossary of Technical Terms)
簡介(Introduction)
前言(Foreword)
楔子(Prelude)
第一章 前衛之聲 (Sounds of Avant Garde)
1. 未來主義(Futurism)
2. 俄國前衛主義(The Russian Avant-Garde)
3. 達達主義(Dada)
4. 超現實主義(Surrealism)
5. 皮耶.夏飛、皮耶.亨利 (Pierre Schaeffer and Pierre Henry)
6. 許鐸克豪森(Karlheinz Stockhausen)
7. 謝納奇斯(Iannis Xenakis)
8. 聲音詩(Sound Poetry)
9. 原生音樂(Musique Brute)
10
.激浪前後(Fluxus and It’s Contemporaneousness)
11. 龐克運動(Punk Movement)
12. 工業音樂(Industrial Music)
13. 日本噪音(Japanese Noise)
14. 科技電音(Techno Music)
15. 解構電音(Electronic Deconstructive Music)
16. 聲音裝置(Sound Installation)
17. 音景(Soundscape)
第二章 聽覺現代性(Modernity of Hearing)
1. 視覺主體(Visual Subjectivity)
2. 聽覺主體(Hearing Subjectivity)
3. 前衛之聲與擴張聽覺(Sounds of Avant Garde and Listening Expansion)
第三章 聲音機器(Sound Machine)
1. 聲音機器(Sound Machine)
2. 通用機器(General Machine)
3. 傳輸機器(Transmission Machine)
4. 紀錄機器(Recording Machine)
5. 合成機器(Synthesis Machines)
第四章 超越聲音藝術(Beyond Sound Art)
1. 超越聲音藝術
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「日本と中国におけるサウンド・アートの状況」を比較するために、この著者とコンタクトをとりたい!
こちらの準備がもう少し整ったら、英語でメールを送ってみよう(読んでくれるかなあ)。
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Nam June Paik, One for Violin Solo, 1962
だけど、何の機会のパフォーマンスなんだろうなあ。 |
◯書誌情報
林其蔚(
Lin Chi-Wei) 2012 『超越聲音藝術:前衛主義、聲音機器、聽覺現代性(Beyond Sound Art: The Avant Garde, Sound Machines, and the Modernity of Hearing)』 台北:藝術家出版社。(検索用に新字体で記しておく:林其蔚 2012 『超越声音芸術:前衛主義、声音機器、聴覚現代性』 台北:芸術家出版社。)
著者のウェブサイトも漢字だけ。英語無いんだよなあ。 → 2014-09-04修正:英語ありました。見落としていた。