読了。フェス行ったことないし今後もたぶん行かないだろう僕が、フェスで卒論書く学生の卒論指導に使える、イカした本でした。
祝祭とはどのようなものであるかという社会学的な義論を参照しつつ、フェスについて概括的に分析してくれていて、勉強になりました。
最後の章で、フェス内格差とロスジェネの話があって、僕の生活実感と全然違う結論が引き出されていて、面白かったです。緩めのつながりの場所としてフェスが機能する云々という結論には、僕は共感できないけど(そもそもフェスに行くひとが周りにいなかった。同世代なのに不思議だなあ。)、今の大学生はこの結論をどんな風に読むのだろう。共感するやつもいるのだろうなあ。
「イベント」の起源は大阪万博だってのは(147)、よくある話なのかもしれんけど、言わせてみれば確かに!と思いました。
いつかフェスに行くこともあるのかなあ。フェス行く金があれば、高級温泉に行くだろうなあ。
2016-11-29
2016-11-23
メモ:津村記久子『君は永遠にそいつらより若い』
これは清々しかった。
君は永遠にそいつらより若い | |
津村 記久子 筑摩書房 2005-11 売り上げランキング : 430467 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
2016-11-22
メモ:中村文則『掏摸』
中村文則というのは現代のドストエフスキーのようにスゴイ、みたいな評価を見たことがあるような気もするが、よく分からん。
掏摸(スリ) (河出文庫) | |
中村 文則 河出書房新社 2013-04-06 売り上げランキング : 28044 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
2016-11-09
2016-11-04
メモ:SOBO 25th Exhibition Hoonida Kim / Space Composition
SOBO 25th Exhibition Hoonida Kim / Space Composition
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フニダさん(Hoonida Kim)の個展(SOBO 25th Exhibition Hoonida Kim / Space Composition)のオープニングに行って、パフォーマンスと展示を堪能しました。原稿うまく書けないので気分転換したくて来たってのもあるのだけど、来て良かった。
面白かった。
面白かった。
パフォーマンスが、パフォーマンスなのにジャネット・カーディフの《40声のモテット》の改良版みたいだ、と思いました。
パフォーマンスも展示も〈スピーカー部分にハンコみたいなものが埋まっているように見える不思議音具〉を使うものでした。そこからは車の交通音とか川のせせらぎとか地下鉄の駅の音とか環境音が再生されていて、しかもどうやらその傾け方などに応じて録音の再生される音量か何かのパラメーターも変化する、という代物だったようです。
パフォーマンスは、パフォーマー数名(スンブンさんSeungBum Kimもいました)がそれを持ってお客さんの間を動き回る、というパフォーマンスでした。なので、色々な環境音が色々な方向から色々な音量で聞こえてきたわけです。ジャネット・カーディフを思い出した所以です。しかも、そこで再構築される環境音のようなものは、実は、現実世界では決して経験できない音像だったわけです。また、そういう、いわば「環境音のようなもの」を聴いていると、ギャラリーにいると聞こえてくる、外の通りの話し声とか車の声が、改めて面白く聞こてくる、という効果もありました。この音は現実の環境音なのか、それとも不思議音具が再生する「環境音のようなもの」なのか、などと思うわけです。ジャネット・カーディフの改良版という印象を覚えた所以です。
パフォーマンスも展示も〈スピーカー部分にハンコみたいなものが埋まっているように見える不思議音具〉を使うものでした。そこからは車の交通音とか川のせせらぎとか地下鉄の駅の音とか環境音が再生されていて、しかもどうやらその傾け方などに応じて録音の再生される音量か何かのパラメーターも変化する、という代物だったようです。
パフォーマンスは、パフォーマー数名(スンブンさんSeungBum Kimもいました)がそれを持ってお客さんの間を動き回る、というパフォーマンスでした。なので、色々な環境音が色々な方向から色々な音量で聞こえてきたわけです。ジャネット・カーディフを思い出した所以です。しかも、そこで再構築される環境音のようなものは、実は、現実世界では決して経験できない音像だったわけです。また、そういう、いわば「環境音のようなもの」を聴いていると、ギャラリーにいると聞こえてくる、外の通りの話し声とか車の声が、改めて面白く聞こてくる、という効果もありました。この音は現実の環境音なのか、それとも不思議音具が再生する「環境音のようなもの」なのか、などと思うわけです。ジャネット・カーディフの改良版という印象を覚えた所以です。
そのパフォーマンスの後すぐに、パフォーマンスに使った不思議音具を一階上の会場に展示し、4,5人ずつが部屋に入って、インスタレーションを見に行きました。
インスタレーションは、不思議音具を天井からゴムで吊り下げたものでした。天井から吊るす植木鉢、みたいな感じ。で、それを揺らすと、不思議音具から録音が再生されるわけです。で、勿論、揺れる角度に応じて再生される音量か何かのパラメーターも変化するとのことです。
不思議音具を揺らすと、その絶妙に小さな音量が、壁や天井にちょうど良い音量で反射し、録音が色々な方向から聞こえてくるわけです。これはパフォーマンスとは違って、ギャラリーの外の音にではなく録音に集中する経験で、これはこれで、音に集中する経験になって、面白かったです。あと、見かけが何だか面白かった。
フニダさんはこの不思議音具の再生の挙動について、微妙な調整を何年もかけてキチンとやってきたそうです。僕は何の違和感も感じず、そのインスタレーションを楽しむことができたのは、そのおかげなんだろう、と思いました。その「微妙な調整」のために、ブレッドボードなどを使う必然性はあるのだろうな。
不思議音具を揺らすと、その絶妙に小さな音量が、壁や天井にちょうど良い音量で反射し、録音が色々な方向から聞こえてくるわけです。これはパフォーマンスとは違って、ギャラリーの外の音にではなく録音に集中する経験で、これはこれで、音に集中する経験になって、面白かったです。あと、見かけが何だか面白かった。
フニダさんはこの不思議音具の再生の挙動について、微妙な調整を何年もかけてキチンとやってきたそうです。僕は何の違和感も感じず、そのインスタレーションを楽しむことができたのは、そのおかげなんだろう、と思いました。その「微妙な調整」のために、ブレッドボードなどを使う必然性はあるのだろうな。
以上、感想のメモです。
作家の意図をあまりちゃんと受け止めていないような気もするけど。
面白かった。
作家の意図をあまりちゃんと受け止めていないような気もするけど。
面白かった。
後は、ちゃんと発表準備さえできれば何の問題もないのに!
メモ:杉本良夫『オーストラリアー多文化社会の選択ー』(岩波新書、2000年)
杉本良夫『オーストラリアー多文化社会の選択ー』(岩波新書、2000年)
初めての国に行く場合は、その国のことを少し知ってから行く方が面白いので、来月オーストラリアに行く前にオーストラリアに関する本を読んだ。読みやすくて良い新書でした。
初めての国に行く場合は、その国のことを少し知ってから行く方が面白いので、来月オーストラリアに行く前にオーストラリアに関する本を読んだ。読みやすくて良い新書でした。
まあ、来月の発表準備が全く進んでいないという現実に変わりはないのだけど!
まいったな。
まいったな。
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