分子の振動といえば、ジョン・ケージが「灰皿」について述べた言葉が有名。
「この灰皿をみてください。これは振動状態にあります。私たちはそのことを分かっていますし、物理学者は証明することができます。しかし私たちはその振動を聞くことはできません。無響室に入った時、私は自分(が発する音響)を聴くことができました。だから今度は、自分(が発する音響)を聴く代わりに、この灰皿を聴きたいのです。しかし私は、打楽器にするように灰皿を叩くつもりはありません。私は灰皿に内在する生を聴こうとするのです。そのために私は、そのために設計されたのではないでしょうが、適切なテクノロジーの助けを借りるのです。」(Cage, For the Birdsより)
そして、まさに分子の運動を音/音楽に変換した事例としてPeter Weibelが紹介するのが、Thierry Delatourというひとの事例。
なぜこんな音色になるのか分からないが。
P. Weibelは2013年にMolecular Aestheticsという展覧会をしているし、T. DelatourさんにMolecular Songsというインスタレーション作品を作ってもらっているようだ。
(典拠:Weibel, Peter. 2019. “Sound as a medium of Art.” in Sound Art: Sound as a Medium of Art. MIT/ZKM Karlsruhe. 2019: 134.)
ググってみてもThierry Delatourという人の情報は出てこない。が、「分子運動 音楽」と検索すると、別の人名が出てきた。
分子の音 身体のなかのシンフォニー | 毎日新聞出版
どうやら、分子運動から音・音楽を生成するというのは、アート業界以外の場所でも話題になったことのようだ。
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というか、00年代前半にnano biotechnologyという領域で「cellular sounds」という技術(???)が開発されたようだ!
The Dark Side of the Cell by Anne Niemetz and Andrew Pelling:ウェブサイト
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