2011年12月4日日曜日

DVDで『青春残酷物語』(1960)


青春とは燃焼するものだったらしい。
そして、主人公の姉の世代は青春を上手く燃焼できなかったので、主人公の女と男(学生)の青春は歪んでしまったらしい。
僕は、人は、人生とか世界はもっと長いし広いものだということを学ぶべきだと思う。

社会がどうこうとか青春がどうこうとか考えても考えるだけでは無駄だし「体全体でまるごとぶつかっていく」という意欲だけでは空回りするものなので、もっと視野を広げるために勉強しろよと思うが、でも、こういう、後のガロの永島慎二的な物語の起源はこれだったのかと思うと、大島渚ってスゴイんだなあ、と思った。
大島渚ってスゲー。

あと、どんどん自閉していく人生と世界を描いているという点で、これは「ワカモノ映画」というよりも「ヤンキー映画」なのではないか、と思った。1960年に主人公を「学生」に設定しているという点でこれは紛れもなく「エリート」のための映画だとは思うけど、世界観が「自閉」しているので。
社会と個人の対立とか青春の衝動とか、そういうことで悩んだことはないなあ…。

青春残酷物語って、タイトル素敵。歌謡曲にありそうだが、ないのか?(→谷村新司「青春残酷物語」というのを見つけた。映画とあんまり関係なさそうだが、この歌詞の内容は、うーん、と思う。)
あと、リンゴを食うシーンは、ひたすら素晴らしい。
りんごを食べる音と主人公の表情だけで、青年の姿を浮かび上がらせている。このシーンでこんなにも青年の心が浮かび上がってくるように感じられるのは、このシーンだけ、他のシーンよりも少しだけカットが長回しなことが、嫌味なくわざとらしさもなく、明確に分かるからだ。映画監督としての大島渚の才能がこぼれ出している。
1:22:15に、警察から出てきた二人を描く場面で、その後の劇的な展開を予感させるように、効果音としてテルミンが使われている。

これは衝撃的なまでに荒々しい衝動を描き出したヌーヴェル・ヴァーグだったらしい。この作品を筆頭に、松竹ヌーヴェル・ヴァーグという言葉があるようだ。
実際のデモ隊を撮影した映画はこれが最初らしい。

青春残酷物語 [DVD]
大島渚
B0017LFILM


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