2021-02-23

メモ:トライアローグ@横浜美術館

日記より

1200-から横浜美術館「トライアローグ」展に。横浜美術館、愛知県美術館、富山県美術館という、1980年前後のいわゆる「美術館建設ラッシュ」の時期に開館した三つの公立美術館の、西洋近代美術作品所蔵品を使った展覧会。


カソ、クレー、ミロ、エルンスト、ダリ、マグリット、ポロック、ベーコン、ウォーホル、リヒターなどなどの小品やらちょっと良いものやらがあった。カンディンスキーもあったが、そういやマティスがなかったな。

こういうtraditional avant-gardeは、見ていて、ほっとする。
なんというか、ここで行われているゲームの多くに既視感があるので。頭の中をビートルズのYesterdayが流れるなど。

カンディンスキーにせよアルパースにせよ、こうした幾何図形は、20世紀前半には衝撃的に斬新な図像だったことは間違いないと思うが、いまはコンピュータが(時には自動で)生成するCGとそんなに代わりがなかったりする。そして、カンディンスキーの絵画は〈手癖が残っているから素晴らしい〉という方向性の図像でもないような気がする。
だとすると、写真の登場が肖像画の多くを駆逐したように、CGの登場は抽象画の多くを駆逐したように思う。そんなに単純化できる事態でないとは思うけど、そういうところはあると思う。20世紀後半以降は、イメージ生成力みたいなものの玩味こそが抽象画の面白さ、なのかもしれない。

0 件のコメント: