Percussion Sound/Shift Vol.5 | Facebook
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日ノ出町のシャノワールで、Percussion Sound/Shift vol.5。楽しかった。普段は練習パッドでひとりで遊ぶくらいなので、久しぶりに人前で人と一緒に音を出すのは楽しいなあ、と。色んな人と会えたのも嬉しかった。
以下は長い感想です。
これは、1600開始で2100終演まで20名くらいの打楽器奏者とドラマーが途切れなく入れ替わり立ち替わり、常時3−5名で演奏し続ける、というライブ。コンセプトはこちら。
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Sound/Shiftのコンセプトは、「ギャラリーの生けるインスタレーション」であり出演者が交代でプレイしながら「発展し続けるサウンドスケープ」を作るものである。演奏の多くが長時間にわたるものになるSound/Shiftは時には100人あまりものミュージシャンが、時間をずらして出入りしながら3~5人の集団をつくり、変化し続けるアンサンブルを生み出す。
Percussion Sound/Shiftはこれを打楽器奏者のみで行います。内容は完全即興です。詳しくはこちらをご覧ください:
今回の出演者:
10,000ケルビン, 石原雄治, 加藤哲子, 北山ゆう子, 左方まさよ, 清水博志, タカラマハヤ, 武田義彦, 露木達也, Cindy Drumsme, Eiji Nagamatsu, 永田砂知子, ノブナガケン, 平島聡, Marcos Fernades, ふーちんギド 他Nagamatsu, 永田砂知子, ノブナガケン, 平島聡, Marcos Fernades, ふーちん, yja、アンドモア!!
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同じジャンルの演奏家同士ならこういう企画はありそうな気がするが(みんなでジャンベを叩く、みたいなの。そういうのも一回参加してみたい。)、色々なジャンルの人がいるこういう演奏会はあんまりなさそうな気がする。
それぞれが1人30分演奏するというのを2セットする。ドラムセットは2台あり、ドラムセットだけの人も打楽器だけの人も両方する人もいた。シャノワールにあるピアノを触る人もいたり、声を使ったりする人も数名。演奏者の交代は10分刻みで事前に決められていて、10分ごとに演奏者の数は変化していく。僕の一回目の演奏は開始二時間後に始まり、「5人(ドラムセット2人)→ 3人(ドラムセット1人)→ 4人(ドラムセット2人)」と変化した。
誰がどんな演奏するのか、全体を事前に把握できる人は誰もいなくて、それぞれ事前にそれなりにある程度ネタを用意していても基本的には即興で、その場に生じている音の流れの中に飛び込んで、その流れに合わせて自分のリズムを加えたり、自分でペースを作って全体を少し変えようとしたり、周りとはまったく違う流れをひとりで出したり、していく。出演順は企画者(?)のマルコスさんが決めるけど、どんな音になるかを事前に予想出来るわけもなし。
複数で即興でリズムを出すと、リズムでアンサンブルを作ろうとする流れと、それぞれに独立したリズムを出していこうとする流れが出てくる。演奏者の交代時などリズムが途切れかけたりする場面もあるが、途切れるからといって聞き応えがゼロになるわけではない。全体の流れをまとめて引っ張っていこうとするリズムがあったり、そういうリズムに合わせていこうとする流れや、あえて別のリズムを出していこうとする流れがあったりもする。それぞれの演奏者がその場の流れ(≒サウンドスケープ)にどう合わせようとするのか/しないのか、どんなやり方で合わせるのか/合わせないのか、といったことが、面白い。ずっと、へー、とか、ほー、とか思って聞いてしまう。5時間ずっと途切れなくこれが続くのだけど、不思議なことに、驚くほど飽きない。緩急とか音色の多様性とか音の足し引きとかアンサンブルの駆け引きの妙が楽しい。色々な音楽家(あるいは打楽器奏者)がいるなあ、と感じ入る。
だけど、やはりあくまでも打楽器アンサンブルなので、コンガとかドラムセットがグルーヴィなリズムを演奏すると、どうしても盛り上がってしまわざるを得なくて、みんなノリノリになってしまう。それはそれで、もちろん、盛り上がる。かなり盛り上がる。
ただまあ、長いし区切りもないので、「全部見る」つもりはナシで楽しむのが良いと思う。僕はずっと見てたけど、時々息抜きして外に行くくらいが良かったのかもしれない。できれば、晴れた野外で他の演し物と一緒にできたらサイコーに面白いかもしれない。あるいはそれともやはり、これは、ライブハウスとかギャラリーとか、ある程度は集中して見れる場所でやるから面白いのだろうか。
まあ、こんな風に色々と言うだけなら簡単で、何にせよ実際に動いて出演者を集めて場所とかPAとか準備してきちんと告知してイベントを仕切るって、大変だ。マルコスさん、すげえ。ありがとうございました。PAとかドラムセッティングとか、杉本さん、みなさま、ありがとうございました。楽しく遊ばせてもらいました。
そういう場所で、僕がどういう打楽器奏者になるかというと、飛び道具的なことをするひと、になります。前回六本木のスーパーデラックスでvol4に参加したのが2014年9月で、その時は、打楽器を叩くのは途中で辞めて、新聞紙を細くちぎるパフォーマンスをする人になりました。その時はドラムセットも叩いたけど、たしか、サム・ベネットさんの指揮に従って演奏するドラマーになった。
今回もいつもの新聞紙セットとおもちゃでリズムを刻んだわけですが、1回目の出番で使った「押すと鳴く鶏」と紙飛行機は上手くできたと思います。新聞紙も楽しく叩けた。二回目の出番のシャボン玉はあまりたくさん出なくて、残念だった。新聞紙セットに取り付けた木片は、思ったより表情豊かだった。二回目の出番では、露木さんのドラムかっこいいなあと思いつつひらしまさんと3人で演奏した後に、ふーちんさんが出てきた瞬間、「おお、かっこいい、これは負けた」と思ってしまいました。勝ち負けの問題じゃないのだけど、後の時間は主観的には、他の人の演奏をずっと聴くモードに移行してしまってました。清水さんとふーちんさんで終える、というのは、上手い組み合わせだったんじゃないかと思います。
なんつうか、みんな上手いしかっこいい。自分は色物だという認識が強いので、「ドラムセットとか打楽器とかを一発叩いただけでかっこいい人」とか「ひとりでグルーヴを叩き出せる人」に憧れます。僕も50歳までに軌道修正できないものか。
小学生の時に岡林ロックンロールセンターのライブを見たことがあります、新聞紙叩いてましたよね、という20歳の大学生に会って、久しぶりに「教員と学生」というロールプレイの外側で20歳の若者に会って、少し混乱してしまいました。なんか、そういう感覚がすっかり薄れていた。不覚。ぜひとも5年後か10年後くらいまでに再会して、バンドに誘って欲しいです。20歳のくせにブルースとかばっか聞いているらしいので、Alabaster DePlumeをおすすめしておきました。マルコスさん、海くんに「Alabaster DePlume」という綴りを教えてあげておいてください。