2021-03-30

メモ:ネトフリで『ヒルビリーエレジー』

 


和歌山に向かう新幹線と和歌山駅前のビジネスホテルでネトフリで『ヒルビリーエレジー』を見た。

原作というか回想というかは、トランプ支持者層の具体的イメージを教えてくれるという触れ込みにつられて、翻訳が出てすぐに読んだ。ラストベルトの(絶望した)白人たちがトランプ支持層なのかどうかは分からないままだったが、とにかく面白かった。面白かったのは、そこでは、自分がよく知らない価値観に基づく人間コミュニティが描かれていたからだ。「アメリカ人」にも色々あるんだな、という当たり前の話ではあるが、極東アジアの人間として、そういう当たり前の話も面白い。

映画はそこらへんが矮小化されていた。これではやはりあくまで「個人」の(努力して勝利したというよくある)物語に過ぎないんじゃないか。原作が面白かったのは〈勝てなかった人々のコミュニティが、かなりのボリュームであると教えてくれたこと〉なので、この映画では、母親はただのダメな母親にしか見えないのではないか。

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