2012-08-29

メモ:井筒俊彦『イスラーム文化 その根底にあるもの』(岩波文庫)

Alaに会う前にイスラムについて少しだけでもお勉強しておこうと思って、機内で読んだ。
一流の学者の講演の書き起こしはこんなに分かりやすくも、深い論理的な事項を語るものなのだなあ、と感心した。
とはいえ、難しい言い方をしなければ言えないことはあるので、やはり難しいことは難しい言葉になるのだなあ、と思った。
とりあえず、イスラム世界のすべてはコーランから演繹されるものなので、世界は「聖」と「俗」に別れないということ―いわゆる「俗」世界とは、「聖」が日常世界に徹底的に染み込んだものとして存在している―だけおさえておこうと思った。
あと、因果律の否定に伴う非連続的世界観をもつ―神が絶対的に個々の瞬間にすべてを支配しているから個別事項は内的な因果関係などによって結ばれてはいない、というロジックらしい:72−80―、って話も面白いな、と思った。
そのほか色々すぐに忘れてしまいそうだ。
もとは1981年の本。

イスラーム文化−その根柢にあるもの (岩波文庫)
井筒 俊彦
400331851X

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