2021-06-14

メモ:萩尾望都『一度きりの大泉の話』

https://www.amazon.co.jp/dp/B092D32ZPY/ref=cm_sw_r_tw_dp_69BB4DMR6VBZEV8WEPCV


70過ぎても20代前半の人間関係の決別について心を揺り動かされ続けなければならないこともあるということの厳しさを感じさせ、その人間関係の諸々について説明するためにではなく〈そのことについて話すつもりはありません〉と宣言するためだけに書かれた本を読んだ。

この人が、僕が大学受験の時に京都のホテルで(河原町三条の京都朝日会館に入っていた今はなき駸々堂コミックランドで買って)読んだ『トーマの心臓』を描いた、高校生の頃から愛読してきた天才マンガ家だというのは、この本の中身とはまた別の話だと思うが、この人が著名人だからこそ本を書いて出す必要があったわけで、そういう本の由来(とか影響力とか話題力とか)という点で、すごい本だった。
作家の人間関係を詮索してもつまらないので、マンガを改めてKindleで入手しておこう。
とかいいつつ、佐藤史生さんのひととなりに触れてある文章を読めて、佐藤史生ファンとして嬉しかった。

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