2010-07-18

映画館で『インセプション』


人の夢のなかに入り込んで秘密を盗む企業スパイのレオナルド・ディカプリオが、ある人間に、ちょっとした考えを植えつけること(=inception)をする、という話。
『マトリックス』全三部作とかウィリアム・ギブソンのSFの設定を、一作に詰め込んだかのような複雑なお話で、設定がややこしくて途中でよく分からなくなったけど、映像がやたらすごくて、映画館ではけっこう面白かった。
夢のなかでさらに夢を見ることができてさらにその夢のなかでも夢をみることができる…という設定。たぶん物語的に大事な設定は、1.現実 2.現実世界で眠ることで見る夢 2.その夢のなかで眠ることで見る夢 3.その夢のなかで眠ることで見る夢 4..その夢のなかで眠ることで見る夢…と階層が下がるにつれて、体感時間が長くなる、という設定。なのでディカプリオはかつて、夢のなかの夢のなかの夢のなかの夢のなかの夢…で、妻と数十年間一緒に過ごしたこともあるらしい。だから現実世界の数秒間が、一階層下の夢では数分間に、その下の階層の夢では数十分間に、その下では数日に、その下では数週間に、とか、対数的に(?)増えていく、という設定らしい。
特別強い薬で眠らされているのでなければ、夢のなかで死ぬと一階層上の夢(か現実)で目覚める、という設定もある。この設定が濫用されると緊張感がなくなるけど、これは濫用されていなくて、良かった。

現実世界の数秒間のうちに下の方の夢では渡辺謙が老人になったりもするのだけど、夢のなかに入り込む設定とか、起きたら夢のなかの記憶はどうなるんだとか、話はややこしいので、途中で映像を面白がる方向に、鑑賞態度を変更しました。
なので、途中でトイレに行ったりもしました。
『バットマン ダークナイト』の監督の次作なので、街中を走るトレーラーが登場すると、何が起こるんだろう、と思ってドキッとしてしまいました。


インセプション @ ぴあ映画生活

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