小雨降る平日昼間に、この大混雑。
「日本画の美人画」といえば、この、明治以降の大家の上村松園の美人画が頭に浮かぶものだろうけど、個人的には刺激的なものではないのであまり何も感じるところはない。
が、これもまた間違いなくアートだ。
たっくさんの人を集めるものとして制度的な物の見方や描き方を形成しただろうし多くの影響も与えたのだろう。そうした影響関係とかは近代日本における日本画とか美人画という文脈で研究されているのだろう。
しかしそれ以上に重要で明らかにされるべき事柄は、こうした近代日本の美人画もジャクソン・ポロックもウォーホルも村上隆も村おこし系アートも、すべて「アート」と呼ばれることの奇妙さ(あるいは収まりの悪さ、あるいは「アート」という概念の広さ・いいかげんさ・柔軟さ)ではないか、と思う。
たとえば、この京近美の上村松園展と春に京近美であるパウル・クレー展と去年のケントリッジ展を、入場者数とか入場者層とかメディアでの反応とか、そういった点で比較すると面白いのではないかと思うのだが、どうだろうか。
そういうのを研究するのが、美学でも美術史学でもなくまた社会学でもない「芸術学」の課題なんじゃないかと思ったりもするが、まあそれがどの学問領域に属するかとかは差し当たりはどうでもいいので、誰か卒論か修論でいいのでやってみてくれないものだろうか。
案外難しいのか案外簡単なのかを試してみてくれないものだろうか。
→
上村松園展|トップページ:京都での入場者数が10万人を突破したらしい。
上村松園 - Wikipedia:女性だったのを初めて知った。
登録:
コメントの投稿 (Atom)
0 件のコメント:
コメントを投稿