先月号のThe Wireで、ラ・モンテ・ヤングに関する研究書として紹介されていたのでチェック。
The Wireでは、著者は作曲家との個人的親交を得ているが楽譜を使う許諾を得損ねたなどいくつか不備があるので惜しいところで「決定版」になりそこねている、というニュアンスで紹介されていた。
でも、そんなに否定的な評価をすべき本ではないと思う。
確かに、どこまでいってもやはり「研究書」でしかないし、何となく惜しいところがあるように思われるし、徹底的な「楽曲分析」がなされている様子はないが、でも、ダメな研究書じゃない。全部目を通してないけど、きっちり先行研究に目を通しているし、この本の方向性とか限界にも言及しているし。
僕は実はラ・モンテ・ヤングに関する論文をモノにした研究者でもあるので、ミニマル・ミュージック関連の研究の動向はキャッチアップしておこうと思うのだが、なんつうか、対象の細分化が進んでいくばかり、という気がするな。
ウィム・メルテンとかナイマンの先駆的論文が、先駆的であるがゆえに「画期的」と評価されるのはツマラナイなあ。
Draw a Straight Line and Follow It: The Music and Mysticism of La Monte Young
Jeremy Grimshaw
Grimshaw, Jeremy. 2011. Draw a Straight Line and Follow It: The Music and Mysticism of La Monte Young. Oxford: Oxford University Press.
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