2025-05-01

Aura Satzによる『PREEMPTIVE LISTENING』(2024)

Aura Satzという人による『PREEMPTIVE LISTENING』というサイレンを特集したドキュメンタリー(The Film - Preemptive Listening https://preemptivelisteningfilm.com/The-Film )があることを知った。エヴェリン・グレニー(ろうのパーカッショニスト)とかクリスティーナ・クービッシュとかBJ Nilsenとかデヴィッド・トゥープとかKode9 (Steve Goodman)とかFUJI|||||||||||TAとかたくさんのアーティストがnewly imagined sirensを作っているらしい(どういうことやろう?)

TATEで三日間のシンポジウムとパフォーマンスも行ったらしい(Preemptive Listening Day Three: Symposium and Performance | Tate Modern https://www.tate.org.uk/whats-on/tate-modern/preemptive-listening-day-three )。

出版物もあるようだ(Preemptive Listening The Sonic Politics of Emergency on Disclaimer https://disclaimer.org.au/contents/preemptive-listening )。が、入手方法が分からないぞ。

調べてみたら、なんと、この2月に東京都写真美術館で上映されていた。全然気づいていなかった。残念!

恵比寿映像祭2025 Yebisu International Festival for Art & Alternative Visions 2025 https://www.yebizo.com/program/1475

2025-04-23

4月30日に瀬藤康嗣さんと三浦秀彦さんの「フル草津」に参加して、扇風機を演奏します。

扇風機といえば、タワシと並んでアヴァンギャルドな音響芸術にとって欠かせない重要な楽器です。いよいよ初夏を迎えるにあたり、扇風機を操作する腕前もきっちり整えていかねばいかんな、と思っているところです。

よろしくお願いします!
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瀬藤 康嗣 - 先月に続いて、来週4/30にもフル草津の出番があります。 今回は、前から演ってみたかったPauline... | Facebook https://www.facebook.com/kohji.setoh/posts/pfbid02aFesvb97K12zh4A8zzLir2QDJBfrFyDwzkJYUwbnti98HiE6o7oqkzwjnQaJSPzjl

先月に続いて、来週4/30にもフル草津の出番があります。
今回は、前から演ってみたかったPauline Oliveros《Tuning Meditation》と、我々のお得意の楽器「扇風機」(2つの動画は過去の作品です)を使った新作にチャレンジします。
2部構成で、以下のようなタイムテーブルになっています。
1500〜 瀬藤によるDJ
1545〜 第1部:Pauline Oliveros 《Tuning Meditation》[15分]
1730〜 第2部:扇風機を使った新作《風を吹かせる》《風に吹かれて》[30分]
2部のほうは3台の大型扇風機を使うので、「扇風機には思い入れがある」というサウンドアート研究の第一人者・中川克志さんを扇風機の使い手としてゲストにお招きしました。
高野寛さんによるHAAS名義でのライブも楽しみです!
ご予約 → https://peatix.com/event/4364743/
「コ々絶対世界」
- MY博 2025 -
場所:逗子文化プラザ さざなみホール(1F)
日時:4月30日(水)15:00 〜21:00
<LIVE>
ソコシャネル?
フル草津
<Spacial LIVE>
HAAS a.k.a Hiroshi Takano
HAAS a.k.a. Hiroshi Takano
1988年、高橋幸宏プロデュースのアルバムでシンガーソングライターとしてソロデビューし、23枚のアルバムを発表。ギタリストとしてもHASYMOや坂本龍一など様々なプロジェクトに参加、サウンドプロデューサーとしても数々のアーティストの作品を手がけている。
HAASは「ポップ」の外側にあるものを表現するプロジェクト。2024年春には写真とアンビエント/ミニマル・ミュージックの展覧会「Calm : hibinohibiki 」を開催。同タイトルのアルバムをカセットでリリース。映像を交えたライブ活動もおこなっている。
フル草津
瀬藤康嗣と三浦秀彦による、即物的で意味や解釈を限定しない「出来事」を奏でるユニット。
美術や音楽、詩などの広い領域にまたがる1960年代の芸術運動「フルクサス」の作品を主にモチーフとしている。
ソコシャネル?
一切の思い込みと不自由と否定的要素を逃れた音楽的一人言の集合体。
ノイズポップな要素と共に、即興に含まれる違和感の正体が空間を包む事でしょう。
あるいは修羅の砂遊び
#フル草津 #ソコシャネル
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中川克志先生/「コ々絶対世界- MY博 2025 -」参加、扇風機を演奏 - Y-GSC https://ygsc-studio.ynu.ac.jp/2025/04/--my2025--.html

2025-04-22

献本御礼:福島真人『「実験」とは何か』(東京大学出版会、2025年)

https://www.utp.or.jp/book/b10087847.html

ご恵投いただきました。最初は送られる心当たりがなかったのだけど、そう言えば、2,3年前にメール連絡が来て福島先生に博士論文をPDFで送ったことを思い出しました。科学、社会、芸術、という三つの領域における「実験」について研究する本で、広い視野のもとで骨太な議論を展開し、新しい展望を開拓する研究を見て、感嘆しています。

僕の博士論文は、芸術における「実験」を考察する土台の一つに使ってもらっています。博士論文は単体では発表していないけど、そのようなものでも何かの役に立つ仕事をできていたってことなので、大変嬉しい。僕も、共著と共訳書を出したら、次の単著を作るぞー。

(ただし、pp.208-209は、中川(2007)ではなく中川(2008)です。文句とかではなく、間違いに気づいたので、記しておきます。)

2025-04-16

JASPMの学会誌『ポピュラー音楽研究』のvol.28で、中川克志『サウンド・アートとは何か』の書評を掲載していただきました。

評者はヲノサトルさん。ものすごくきっちり内容をまとめていただいています。恐悦至極の恐縮です。ありがとうございました。

JASPMに「サウンド・アート」の書評が掲載されるって、場違いに見えると思いますが、JASPMは僕のメイン学会のひとつです。全ての音楽は人間(people)によって聞かれるものなのだから、全ての音楽はポピュラー(popular)音楽です。なので、サウンド・アートもポピュラー音楽です(サウンド・アートは必ずしも音楽だけではありませんが)。

ヲノサトルさんに自分の本が届いて感慨深いです。たぶん京都の左京区に住んでいた頃、00年代前半に、ヲノサトルさんの『ビキニ・ムーン』(1998)、『エルニーニョ』(2003)、『マセマティカ』(2003)の3枚を同時に入手して、「ゲンダイオンガクの作曲家なのにこんなにスイートな人もいるんだな」と知ったはず。どうやってこの3枚のアルバムと出会ったのかは覚えてないのだけど、恵文社かメディアショップに置いてあったのをジャケ買いしたんじゃないだろうか。まだちゃんとお話ししたことないので、ぜひ、次のJASPM(長崎)かどこかでお会いできますように。

2025-04-07

自分への励みと促しとして、2024年度の仕事と2025年度の予定(願望)の備忘録

 2024年度は「色んな人に会って話をしよう」をできるだけ実践しようとして、それなりに多くの人に会えた。でももっと色んな人に会って話してみたいとも思う。2025年度も継続しよう。

2025年度の目標は、懸念の共著と共訳の出版です。90年代Xebec調査は落とし所を考え始めましたが、もっとずっと調査し続けても良いかもしれない。visual musicとsoundwalkのことを継続的に考えています。次の単著を構想し始めました。

ということで、以下は2024年度にやった仕事のメモです。書誌情報に不備はあります。

2025年度はどんなことをできるかな。

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書いたものなど

書評

中川克志 2024 「[書評] 豊田泰久(語り手)、林田直樹(聞き手)、潮博恵(解説)『コンサートホール×オーケストラ 理想の響きをもとめて』(アルテスパブリッシング、2024年)」 『週刊読書人』(2024年6月7日号)
中川克志 2025 「[書評] 庄野進著『聴取の詩学 枠と出来事 庄野進音楽美学論集』(春秋社、2024年)」 週刊読書人(2025年3月14日号)
←週刊読書人ウェブサイトより、転載許可フォームに入力していない。一ヶ月したら入力して、PDFを公開
転載許可について | 読書人WEB https://dokushojin.net/reprint/

論文

中川克志 2025a 「<研究論文>音楽認識論序説 ジョン・ケージ以降の音と音楽の境界線をめぐって[2/2]」 『常盤台人間文化論叢』11: 107–123。→機関リポジトリへのリンク
---. 2025b 「[依頼論文]音楽と視覚美術:試論 ――三つの契機――」 『関西美学音楽学論叢』第九巻:2-20。 →本文リンク電子ジャーナル - aesthetics-musicology)

翻訳したもの

ジョナサン・スターン+メハク・ソーニー「アクースマティックな問いとデータ化の意志——Otter.ai・低リソースな言語・機械聴取のポリティクス」 中川克志(訳)  『メディウム』5号(2024年12月):163-196。

学会発表

NAKAGAWA Katsushi. 2024. “The comparative study between environmental music in 1980s Japan and Kankyō Ongaku in 2010s Japan.” at IASPM-SEA & IAPMS Joint Conference 2024 (Bansomdejchaopraya Rajabhat University, Bangkok, Thailand), July, 27th, 2024. (English)
NAKAGAWA Katsushi. 2025. “What Happened to Environmental Music in 1980s Japan When it was Reevaluated as Kankyō Ongaku in 2010s Japan?” at. Audible Futures: Media, Ecology, and Art(International Conference on Politics of Sound and Technology 2025) (Hanyang University, Seoul, Korea), March, 29th, 2025. (English)

その他の話したこと

1.

ネットラジオ『毛利嘉孝のアート・リパブリック』に出演(0528の2300-2330,0604−0609タイムフリー)
毛利嘉孝さんのネットラジオ『毛利嘉孝のアート・リパブリック』に出演してお話しさせてもらいました。2024/5/28(火)23:00-23:30にリアルタイム放送、2024/6/4(火)~6/9(日)にタイムフリー放送
I am alive.: ネットラジオ『毛利嘉孝のアート・リパブリック』に出演(0528の2300-2330,0604−0609タイムフリー) https://after34.blogspot.com/2024/05/05282300-233006040609.html

2.

5月31日にKOIAS(神戸雰囲気学研究所)のアート・プロジェクトが開催するシンポジウムに登壇
「レクチャー」

KOIAS アート・プロジェクト「thinking with ears」のパフォーマンス&シンポジウムに登壇。レクチャーを行う。
2024年5月31日(金)1400-1800開催。会場:KIITO(デザイン・クリエイティブセンター神戸)
神戸雰囲気学研究所(KOIAS)のアート・プロジェクトが開催するシンポジウムに登壇。20世紀における都市音響を聴取する諸実践についてレクチャーした。

Events | KOIAS - 神戸雰囲気学研究所 http://www.lit.kobe-u.ac.jp/koias/events/
KOIASアート・プロジェクト#2 sam + katrinem <br>Thinking with the ears 神戸を歩く、神戸を聴く | SCHEDULE | KIITO https://kiito.jp/schedule/rental/articles/68925/

3.横浜関内でトーク

8/22 横浜サウンドスケープトークセッション 〜川崎義博・Marcos Fernandes・岩崎佐和・中川克志・中野圭とともに〜【オンライン視聴あり】 | Facebook https://www.facebook.com/events/1730259184215494/?ti=ls

4.Benjamin Piekutさんイベント

特別講義: ベンジャミン・ピケット「トランスーション:ヘンリー・カウ、ロック、インプロヴィゼンーション、実験音楽、サウンドアートの発展史 」 | 東京藝術大学大学院国際芸術創造研究科アートプロデュース専攻 http://ga.geidai.ac.jp/2024/08/13/benjamin-piekut/

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日時:2024年9月3日(火)18:00-20:00
会場:東京藝術大学上野キャンパス 国際交流棟 4F GA講義室
報告者:ベンジャミン・ピケット(コーネル大学音楽学部教授)
登壇者:横川理彦(音楽家、After Dinnerなどに参加)、中川克志(横浜国立大学准教授)
司会:毛利嘉孝(東京藝術大学教授)
通訳:植田悠
主催:東京藝術大学大学院 国際芸術創造研究科 毛利嘉孝研究室
言語:日本語/英語(逐次通訳あり)
本研究会はJSPS科研費基盤C24K03444「サウンド・アート勃興期における音楽と美術とサウンド・アートの関係性の解明」(研究代表者:中川克志)の助成を受けたものです。
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5.美学会で司会:10月14日一般E-2音楽3で司会

6.JASPM36で司会:11月30日個人発表Bで司会

7.12月16日:トーク@本町文化堂

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【大分類】トークイベント
【項目タイトル】中川克志『サウンド・アートとは何か』出版記念トークイベント
【日時・期間】2024年12月16日
【会場】和歌山市本町文化堂
【説明文】
本学准教授・中川克志の著書『サウンド・アートとは何か』(ナカニシヤ出版、2023年)の刊行を記念し、聞き手に奥村一郎(和歌山県立近代美術館・学芸員)を迎えて、和歌山市の文化的ハブとなりつつある本町文化堂でトークイベントを開催した。音楽ではない音を含む表現に対して使われるこの言葉を4つの領域に分けて概観する中川による講演の後、サウンド・アートのアクチュアリティをめぐりフロアとの活発な議論が行われた。
【添付画像の有/「241216_SAとは何かトークイベント241216_フライヤー_241121制作.jpg」】
【画像のキャプション、コピーライト表記】キャプションは「トークイベント・フライヤー」、コピーライト表記不要
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8.CAP ARTS STUDY 2024(2025年3月19日)で下田さんの聞き手役


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【大分類】公開講座
【項目タイトル】人と場所(神戸)と状況2-1970s~1990s
【日時・期間】2025年3月19日
【会場】Urban Picnic(神戸)
【説明文】
C.A.P.(特定非営利活動法人 芸術と計画会議)主催による全36講座ARTS STUDYの一回に、本学准教授・中川克志が聞き手として参加します(この文章を書いているのは2025年2月7日です)。参加するのは、下田展久(XEBEC元ディレクター)が講師を務める「XEBEC と神戸」(ポートアイランド)の回です。阪神淡路大震災から30年の今年、戦後から50年間の間に神戸の現代アートがいかなる展開を経てきたかを辿る同講座において、サウンド・アートが果たした役割について諸々紐解く予定です。
【添付画像の有無/ファイル名】「250319_ArtsStudy.png」
【画像のキャプション、コピーライト表記】キャプションはお任せします、コピーライト表記は不要
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参考

I am alive.: 自分への励みと促しとして、2024年度の仕事と2025年度の予定(願望)の備忘録 https://after34.blogspot.com/2025/04/20242025.html
I am alive.: 自分への励みと促しとして、2023年度の仕事と2024年度の予定(願望)の備忘録 https://after34.blogspot.com/2024/04/20232024.html
I am alive.: 自分への励みと促しとして、2022年度の仕事と2023年度の予定(願望)の備忘録 https://after34.blogspot.com/2023/04/20222023.html
I am alive.: 自分への励みと促しとして、2021年度の仕事と2022年度の予定(願望)の備忘録 https://after34.blogspot.com/2022/04/20212022.html
I am alive.: 自分への励みと促しとして、2020年度の仕事と2021年度の予定(願望)の備忘録 https://after34.blogspot.com/2021/04/20202021.html
I am alive.: 自分への励みと促しとして、2019年度の仕事と2020年度の予定(願望)の備忘録 https://after34.blogspot.com/2020/07/20192020.html
I am alive.: 自分への励みと促しとして、2018年の仕事と2019年の予定(願望)の備忘録 https://after34.blogspot.com/2018/12/20182019.html

お知らせ:「MIMINOIMI – Ambient / Week – 2025」のDAY2(2025年5月6日(火・祝))にトーク出演します。

MIMINOIMIさん(https://www.miminoimi.me/)からお声がけいただき、都市型アンビエントフェスティバル「MIMINOIMI – Ambient / Week – 2025」第3弾"Sense of Gradation"にトーク出演させていただくことになりました。概要は以下の通り。


イベント名:サウンド・アートにとってアンビエント・ミュージックとは何か 〜環境に向かう音響芸術の系譜〜
日時:2025年5月6日(火・祝)DAY2 Open 16:00 / Start 17:00
会場:PHYSICAL STORE (ORGANIC MUSIC + PLANET BABY, 下井草)(https://organicmusic.jp/
出演者:中川克志(レクチャー、トーク)、Chee Shimizu(トーク、DJ)
チケット代:¥2,000+1drink (https://miminoimi20250506.peatix.com/)

「著書『サウンド・アートとは何か』により、サウンドアート研究を世の中に印象的な形で提示した、音響文化論を専門とする中川克志氏を迎え、レクチャー「サウンド・アートにとってアンビエント・ミュージックとは何か〜環境に向かう音響芸術の系譜〜」を開催します。
サウンド・アートと、ある種の共通点を持つと考えられるアンビエント・ミュージックですが、実際どのような関係性を持っているのかが解説される予定です。また、トークの後には、東京のDJシーンにて特異なポジションで活動を続けるChee Shimizu氏と中川氏との対談が予定されており、最後にChee氏がサウンドアートをテーマにした特別なミュージック・セレクトをお届けします。」
とのことです。
他の日と違って中川の出演回はトーク主体ですが、Chee Shimizuさんのお店でDJもあるようです。
みなさま、どうぞおいでください。


MIMINOIMIさんは、面識はないですが、何度かこの「都市型アンビエントフェスティバルをやっていて、継続できるってすごいな、と思ってました。お声がけいただいて光栄です。毎週ポッドキャストも作ってるし(https://soundcloud.com/miminoimi)、この一週間のお祭り以外にも頻繁にイベントやってるし、すごいな、と。
今回の「MIMINOIMI – Ambient / Week – 2025」は2025年5月5日(月・祝)~11日(日)の期間に開催され、テーマは「Sense of Gradation / グラデーションの感覚」とのこと。そして「本イベントは、音楽のフェスであると共に、音や音楽を起点に未知の感覚を体験したり、新たな思考を育んでいく為の開かれた実験の場です。固定化したカテゴリーや二元論を超え、「グラデーション」に対しての感性を育んでいくことは、個々人が自身の感覚を開き、深い体験を得ていく上で重要な契機になるとMIMINOIMIは考えます」とのこと。企画者も出演者も来場者も一緒になって色々な刺激を感じられる場所を作り出そうとするイベント、に見えています。なので、なんか面白そうだなあ、と。
Chee Simizuさん(https://organicmusic.jp/pages/chee-shimizu)と初めてお会いできるのも楽しみです。実は韓国のAudible Futures(https://mrc.hanyang.ac.kr/audible-futures/)でやった発表でも、少しだけ言及させてもらいました。どうやらこれは、僕は今年こそ(環境音楽/Kankyō Ongaku」だけでなく)「アンビエント・ミュージック」について語るべし、ということなんだろうな、と思っています。まずはこの5月のイベントで、次は8月に台北で、そして来年デンマーク(https://rmc.dk/en/news/ambient-music-conference-2026-call-papers-performances)で。

→中川克志先生/「MIMINOIMI - Ambient / Week - 2025」のDAY2にトーク出演 - Y-GSC https://ygsc-studio.ynu.ac.jp/2025/04/miminoimi-ambient-week-2025day2.html

2025-03-30

メモ:Audible Futures雑感

International Conference on Politics of Sound and Technology 2025 – 한양대학교 음악연구소 https://mrc.hanyang.ac.kr/audible-futures/

Hanyang UniversityのMusic Research Centerが主催して開催している会議に初参加した。
“Rethinking Sound” (2018), “Differentiating Sound Studies: Politics of Sound and Listening” (2022)に引き続き、今回は "Audible Futures: Media, Ecology, and Art"という名前で開催。3月末あるいは4月半ばという日本の大学人にとってはなんとも参加しにくい時期の国際会議なので、なかなか難しかったが、今回初めて参加できた。
二日間で、同時開催は二部屋あるいは一部屋という規模の小さめの会議だが、それでも40名くらいは参加していたとのこと。発表しなかった参加者も含めるともっといたようだ。様々な国から様々な年代の様々なディシプリンの研究者あるいはアーティストが参加していた
僕が聞いたのは、ストリーミング・プラットフォーム分析、磁気テープのエコロジーとマテリアリティに関する研究、V Tuberの声のポリティクス、映画における音響分析、ゲーム音楽研究、北朝鮮に向けられたスピーカー放送の政治的含意、ネトフリやアマプラのストリーミング・プラットフォームにおける連続ドラマ再生インターフェースの問題(今回の発表のベストだったのではないか:https://mrc.hanyang.ac.kr/audible-futures/abstracts/#julin)、リビアの検問所における音響の問題、Samson Young研究、エグベルト・ジスモンチ(Egberto Gismonti)の作品へのブラジルのサウンドスケープとの関連の分析(発表者名は「ラファエロ」ではなく「ハファエロ」と読むらしい)、SoundWolf Co., Ltd.の創業者自身のお話、韓国の最初期のサウンド・アーティスト自身の話、AudioSpacesというプロジェクトの紹介分析、カナダにおけるFreedom convoyの話 (フリーダム・コンボイ - Wikipedia https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%83%80%E3%83%A0%E3%83%BB%E3%82%B3%E3%83%B3%E3%83%9C%E3%82%A4)、メシアンの楽曲における時間論、などなど。聞けなかったセッションではフィールドワーク系の話も多かったようだ。
とにかく話題が多様で、聴衆が前提を共有していない話題も多いのだが、だからこそ/にもかかわらず、質疑応答はフレンドリーに進行し、思いがけない指摘も多く、面白かった。細川周平さんが日文研でやっていた音耳研究班のように、刺激的だった。とにかく反応がポジティブで、コミュニケーションが開かれていて、質問もしやすかったし。coffee break時に他の人とも雑談しやすかった。美術史家、歴史家、文学研究者がいなかったなあ。
発表者の出身地はヨーロッパ、北米、ハワイ、東アジア諸国など。東南アジアの人はいなかったかも。主催者は国際会議に出席して、この会議への参加を呼びかけるなど地道な宣伝活動もしたらしい。IASPMのMLでも流れたはずだ。でも、よくまあ、色々な国から参加者を集められるものだなあ。研究者だけじゃなくアーティストも多かったし、大学院生だけでなく、テニュア持ちも多かった。日本からは僕が参加し、また、日本サウンドスケープ協会の(として僕は認識している)平松幸三さんがKeynote Speakerとして招待されていた。平松さんとは初対面だったのだが、大阪生まれ大阪育ちの人で、話しやすい人だった。京大退職後もイギリスとエジプトで働いていたらしく、中川真さんより年上でもまだ現役で研究続けている人もいるのだなあ、と思った。
僕の発表もそこそこ好評だったようで何より。僕は国際学会ではずっと「1980年代の日本の環境音楽と2010年代の日本のKankyō Ongaku」の話をし続けている(最終的には吉村弘研究として仕上がるはず)(たぶん)。研究内容の進捗は亀の歩みだが、次は8月に台北で、その次はおそらく20206年夏にコペンハーゲンで発表する予定。次は「アンビエント・ミュージック」についてちゃんと考えよう。
主催はHanyang UniversityのMusic Research Center。Music DepartmentのDeanをはじめ、フルタイム雇用のスタッフが4人以上とそれ以外にもたくさんのスタッフや学生が関わっていた。1日目に、平松さんに初対面の挨拶をしている流れで、Kyenote Speakerを労う主催者たちのお昼ご飯に潜り込んで、準備されてあった二段重ねの豪華なお昼ご飯を食べさせてもらった。実は、韓国に来る数日前に、主催者の一人であるカイさんから学会に関する事務連絡がfacebook経由で来たので、それまで「いつどこでfacebookフレンドになったか分からない人」だったカイさんが、2016年にソウル大学で開催された国際美学会で一回挨拶して会話したことのある人だったことが判明していたのだが(こちらで会ったらすぐに思い出した)、他の主催者とも2016年にソウル大学で一度会ったことがあったことが判明した! カイさんは、奥さんとしばしば日本に観光旅行に来るらしく、酔っ払ったら日本語が出てくるらしく、来日するたびに本屋さんで買い物するので『サウンド・アートとは何か』を持っていてくれたりした。人とはどこでどんな風に再会するか分からないものだから、色々な人と話をしておいた方が良い、という僕の信条が、改めて確かめられた。
そこ(おそらくMusic Departmentの事務室? Deanの部屋?)で昼ごはんを食べながら、Sound Studiesの会議を開催するには資金を政府から得るのが大切だとか、できる研究者は健啖家なのだとか、そんな話をした。主催者の皆さんはそれぞれ、モンテベルディやモーツァルトを専門としているらしく、K-POP研究の人も音楽人類学を研究している人もいるが、周囲のmusicologistsからは攻撃されることもあるらしい。「Sound Studies」を標榜していこうという意思を持って戦略的に動いているようだが、その情熱はどこから始まったのだろう? もうちょっと話したかったが、今回はそういう時間は見つけられず。
特別セッションでは、主催者たちとは別組織であるACC Sound Lab at the National Asian Culture Center (ACC)という部署の人が、ここ数年間の自分達の企画を説明していた。クリスティーナ・クービッシュを招いてワークショップを行ったり、レクチャーしたりシンポジウムしたり、いろいろ継続的にやっているらしい。ということは、Sound Studies的な事業を行う拠点が韓国には複数ある、ということかもしれない(Abstracts – 한양대학교 음악연구소 https://mrc.hanyang.ac.kr/audible-futures/abstracts/#acc; Asia Culture Center - ACC News - General(상세) https://www.acc.go.kr/en/board/board.do?PID=1001&boardID=NOTICE&action=Read&idx=1855 10年ほど継続しているみたいな話だったけど、まとまったウェブサイトを見つけられない)。
僕も「こういうSound Studies conferenceを主催してみたい!」と言っておいた。口に出しておけばそうなるかもしれないので。でも、実際問題として、実現可能性はなかなか低そうだ。資金も場所も人も難しそうだ…。年度末あるいは年度初頭という時期だけに、この学会のためにパネルを組むのも難しそうだし、次回参加できるかどうかも不明だ。
ともあれ、こういう良い会議を主催してくれて、主催者には感謝、である。しかも、参加費も会食代もかなり安かった(それぞれ30,000ウォンだった。国際会議の参加費としては破格の安値というべきだろう)。
今回のKeynote Speakerは平松幸三さんとMark Katzさんの二人だったのだけど、それぞれけっこう違うアプローチだった。
平松さんのは、アラブとヨーロッパ(と時々アジア)における「ノイズ」の話。ノイズが色々な文化からどのように出現してきたのかを考えるきっかけとなるデカい話で、細かなところを突けばいくらでもつつけるけど、そんなことしても仕方ない。こういうデカい話はKeynote Seechとして良いもんだな、と思った。
Katzさんの話は、最近の自分の研究の一つをしっかりと話すもので、熟練した学者の職人技を見せてもらった、という感じだった。Japanese Jazz Kissa-inspired cafeが世界中で作られていて、そこでは"pure audition"が追求されている云々という研究で、IASPMとかで発表されそうな内容。それでKatzさんは昨年の夏に日本に調査に来ていたのか。また、この内容は『Capturing Sound』の増補改訂版に収録するらしく、2026年には公刊されるとのこと(初版が2004年で、すでに2010年にrevised editionが出版されているけど、さらにrevised editionが出版されるらしい)。僕も、日本のジャズ喫茶に触発されたShogunとかいう名前のカフェに行ってみたい。
Mark Katzさんと言えば、最近歓びのうちに関西から送り出された秋吉くんが、短期間留学していた際にお世話になった先生である。良い人だという噂は予々聞いていたけど、確かに、少し話しただけで、その誠実で優しそうな人柄は看取された(今回、香港から来た17歳の学生にプレゼントをもらったらしい。Mark Katzさん目当てで来たってこと?)。僕は発表で「最近3月20日に吉村弘のFLORAというアルバムがレコードとしてリリースされた、これはJonathan Sterneが残念ながら逝去したのと同じ日だ」という言葉を入れ込んだのだが、彼は反応してくれたし。彼は日曜に帰国し、月曜に授業があるらしい!
ソウルでは街歩きとかする時間はなく、宿と大学と空港あたりしか出歩かなかった。現金はほぼ使わず(ちゃんと下調べしていたらプリペアドカード購入で問題なかった地下鉄のチケットだけ、現金で購入した。そこも現金使わずに済ませていたとしたら、現金を使う必要はなかった)。クレジットカード社会だ。今回はdotolimや美術館にも行けなかったし、学会参加以外何もしていない。でも、もう帰宅の途上である。ちょうど良いタイミングで乗れたので、成田エクスプレスである。
帰りたくない。
新年度が始まるという事実に向き合いたくない。











2025-03-13

3月19日にARTS STUDY「XEBEC と神戸」 にお話の聞き手として登壇します

先週も神戸(→梅田→金沢)に行ったばかりですが、来週も行きます。

CAPが主催するARTS STUDYという「芸術鑑賞のための勉強会」の一回に、XEBEC元ディレクター下田展久さんのお話の聞き手として登壇します。

講座はMusic / Art / Danceに分かれていますが、僕が登壇するのは「Art」の3月19日のA-11です。1990年代にポートアイランドで展開されたXebecの活動について、下田展久さんがお話する回です。この回の主題は、サウンド・アートではなくXebecなので、中川は「日本のサウンド・アートの歴史においてXebecが果たした重要性」などについて10分ほど話す予定。うまく「聞き手」できるかな。

「Art」全体は「ARTはどこから⽣まれるのか?-KOBE 1950S-1990S」というもので、神戸で行われてきた様々な現代アートの実践を知る、という趣旨のようです。毎回、具体やらグループ〈位〉やら南蛮美術感やら関西ニューウェーブやら、聞いたことのあるものからないものまで、なんともマニアックで腹持ちのしそうな勉強会ですね。

ともあれ、ご都合のつく方、どうぞおいでください。

Art - ARTS STUDY https://cap-kobe.com/arts-study/?page_id=21

0319に行って0320に横浜に戻る予定です。0320にすることを探しています。何かあれば教えてください。

2025-02-09

ubuntuで視聴覚ファイルがたくさん含まれているkeynoteファイルを使う方法:LibreOfficeのImpressでできる?

実は今までver7あたりのものだったみたいで、今のヴァージョン(ver25.2)にアップデートしたら、pptx形式のままだとダメだったけど、odp形式で保存したものならば、視聴覚資料を再生できた!!!

しかし、Impressのスライドショーで動画を再生している際に、シークバーが見当たらない!!!

2025-01-06

ubuntuで視聴覚ファイルがたくさん含まれているkeynoteファイルを使う方法:htmlでエクスポートする(ただし編集も再利用もできない)

keynoteファイルをubuntuで再利用する方法を探している。文字や図像だけなら、powerpointファイルにエクスポートしたものをImpressで開けば良い(文字の位置などがズレるが、微調整すれば良い)。

問題は音声や映像がたくさん含まれているもの。いちいちスライドから離れて別のアプリでファイルを開くのは面倒なので、プレゼンテーション・ファイルに取り込んでいる。

keynoteからpowerpointファイルにエクスポートしたものは、音声も映像もエクスポートされる。しかし、そのpowerpointファイルを、Impressで開こうとすると、開けない(理由は不明。大き過ぎるから???)。

htmlでエクスポートしたら、デザインもほぼずれずに、音声も映像もエクスポートできた。

ただし、このやり方だと、スライドの編集ができないし、再利用もできない。授業とか研究発表の前にスライドの編集ができないので、実用的ではない。

モヤモヤ。

2025-01-01

あけましておめでとうございます

あけましておめでとうございます

本年もよろしくお願いします


2024年はこの画像のような感じでした。研究活動の総括は年度末にするけど、研究以外の点でも、2023年末に単著『サウンド・アートとは何か』を出版できたことは大きくて、今後の方針が何となく見えてきたので、倦まず撓まず、やっていきます。出不精を辞めて、色々なところに顔を出していこうと思います。


(このポストを予約投稿したので、寝ます)

2024-12-11

メモ:Boox Note2の使い方を見直した

booxの使い方を改めることにした。アプリ「Autosync for Google Drive」で一括管理してみることにした。

Androidの「Googleドライブ」アプリは、フォルダ単位での自動同期ができないので!

なので、booxからGoogleドライブを使うのではなく、Autosync for Google Driveを使って、「_Bookshelf >_1 _コピペ必須」フォルダを同期することにした。paperpile論文は「_1 _コピペ必須」に入れることにした。

うまくいくだろうか…!

2024-11-25

お知らせ:12月16日(月)に和歌山の本町文化堂で、『サウンド・アートとは何か』(ナカニシヤ出版、2023年)のトークイベントを開催します。


お知らせ:12月16日(月)に和歌山の本町文化堂で、『サウンド・アートとは何か』(ナカニシヤ出版、2023年)のトークイベントを開催します。聞き手に奥村一郎さん(和歌山県立近代美術館学芸員)をお迎えし、サウンド・アートについてお話する会です。入場無料。関西圏の方どうぞおいでませ。

本町文化堂は和歌山市ぶらくり丁にあるイカした本屋さんです。1900-2100の予定。たぶん22時ごろまでに出たら京都大阪神戸に帰れるはず。配信はナシ。来場者限定配布小冊子を鋭意制作中です。よろしくお願いします。



中川克志『サウンド・アートとは何か』(ナカニシヤ出版、2023年)

出版記念トークイベント開催!


本書籍につきまして、刊行してそろそろ1年経ったので、出版記念トークイベントを行います。

聞き手に奥村一郎さん(和歌山県立近代美術館の学芸員)をお迎えし、和歌山の本町文化堂さんで開催します。

サウンド・アートとはどんなものかとかサウンド・アートのアクチュアリティとかについて、語り尽くす会になることでしょう!

配信はナシ。来場者限定配布小冊子を鋭意制作中です。


日時   :2024年12月16日(月)1900-2100(開演時間は適宜アレで)

場所   :本町文化堂(和歌山市ぶらくり丁にあるイカした本屋さん)

聞き手:奥村一郎さん

入場は無料です。


本町文化堂へのアクセス

〒640-8035 和歌山市本町3丁目6(ハマノスポーツさん南隣)

 南海和歌山市駅より:徒歩約13分

 JR和歌山駅より:南海和歌山市駅行きバス「本町3丁目」下車、目前

 ぶらくり丁まで、連れもてきてください。

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以下、メモ

→本町文化堂のウェブサイトでの告知:『サウンド・アートとは何か』出版記念トークイベント | 新刊古書 | 本町文化堂 | 和歌山 https://www.books-plug.com/xo_event/241216/

→所属部局のウェブサイトのお知らせ:2024.11.26 中川克志准教授が出版記念トークイベントに登壇します。https://usc.ynu.ac.jp/news/index.html#news-20241126

→所属部局のウェブサイトのお知らせ2:中川克志先生/『サウンド・アートとは何か』出版記念トークイベント開催 - Y-GSC https://ygsc-studio.ynu.ac.jp/2024/11/post-62.html

→Facebookでの告知:中川 克志 - お知らせ:12月16日(月)に和歌山の本町文化堂で、『サウンド・アートとは何か』(ナカニシヤ出版、2023年)のトーク... | Facebook https://www.facebook.com/katsushi.nakagawa.9/posts/pfbid02nSAGFuKenYTamXXymeAHgmBGjnZcrNbU2n2mFt4wBvX3rrS2ThfEXA9Kc795dHD7l

→ Blueskyでの告知:https://bsky.app/profile/nk09.bsky.social/post/3lbr23253m22j

→threadsでの告知:https://www.threads.net/@nakagawa09/post/DCyWGmtzK464l9XhY25QhBPJtOkanfJCVxDETg0

→X (twitter)での告知:https://x.com/nakagawa09/status/1860955259562336757

→ナカニシヤ出版(@NakanishiyaPub)による告知:https://x.com/NakanishiyaPub/status/1861236710899884239




メモ:共感覚研究について

以下はメモ。

Richard E. Cytowic

2023年11月16日にMIT PRESSのウェブサイトに「共感覚の200年の歴史」という記事が掲載された。

A Brief 200-Year History of Synesthesia | The MIT Press Reader 

著者はRichard E. Cytowic。この文章が掲載されているのは、、ペーパーブックが2018年に出版されたSynesthesia という本。


著者は20世紀後半に共感覚を(再び)科学の研究対象として取り上げたRichard E. Cytowic。


この人の本は一冊翻訳されている。
リチャード・E. シトーウィック『共感覚者の驚くべき日常: 形を味わう人、色を聴く人』がある。ここに「共感覚、200年の歴史」という章があるようだが、それがこのMIT PRESSに転載されたものと同じ内容かどうかは不明。日本語の方が新しい内容っぽい。が、どちらも20年以上前の文章。

日本語で次に読むべきものなど

ちゃんとした学術書は少なそう。比較的新しいのはこちら。学術書だがインタビューがメインみたいだし読みやすいかも?

他は少し古いかも。

個別事例の報告とか本人の告白とかじゃない本はあまりなく、人文学的あるいは芸術におけるシナステジアを扱った本もあまりなさそう。
:注文したが未読。でも、キュレイターによる作家論だろうと想像している。
:やはりこれがまだ一番かも。

:個別論文だと、個別事例研究しかない

日本音響学会誌のv77, n3 (2021)は「小特集―音にかかわる多感覚統合の世界―」! 


2024-11-10

メモ:藤原和通展、今井祝雄展

岡山県立美術館で『藤原和通―そこにある音』展

早朝横浜を出て最終日に滑り込み、すぐに神戸に向かう。
藤原和通といえば1970年代の音響標定と、イタリアから帰国後のウゴウゴルーガなどの活動が有名。この展覧会はそんな藤原和通に対する理解を修正調整してくれた。
音響標定は何度も行われたみたいだけど、僕は、この展覧会で初めて、その記録映像を見た(僕だけじゃないのでは?!)。丸太を選んで運び込んででっかい石臼と石臼を回す回転軸などを作って、そしてすぐに解体する様子の映像。関係者間にはあったのかもしれないが、僕は関係者じゃないので、知らなかった。というか、一時間ほど映像を見ていて思ったのだが、なんの役に立つのか全く分からないこんなものに、よくもまあ、けっこうな人数とお金を巻き込んだものなだなあ。「アーティスト」ってスゴイ。あと、やはりら藤原和通は、「芸術における音の歴史」という文脈より、「1960-70年代の日本における環境芸術とかハプニングとか」の文脈で考えたほうが面白いかも。そのような文脈にいて、「しかし作曲家を志していた人」として。この言い方だと、小杉武久と被るな。だから、ちょっと言葉足らずか。
後年の帰国後のオトショップの展開とかバイノーラル録音とかは、どう考えるべきだろう。映像入りフィールドレコーディング録音を小売り販売するって、音声データ販売が当たり前になった今考えると、「古くなってしまった新しいメディア」でしかないようにも思われるし。
展覧会を企画した学芸のホンさんと少しお話しする。藤原和通関連でもっと深掘りできるらしいことを知ったり、アーティストの生き様について色々学んだり。今後の展開が楽しみ。

今井祝雄展@芦屋市立美術博物館

写真、映像、ビデオ、磁気テープなどを用いながら、時間経過を記録し続けることによって何かを曝け出そうとしたり、コンセプチュアルに何かを記録することによって何かを曝け出そうとする1970年代の今井は、かなり、「メディア」アーティストだし、「(バズワードとしての)現象」を相手にしていると説明ざるを得ないような作家に思われる。が、バズワードで説明される作家が多くの場合そうであるように、ここでも単に言葉が足りないだけだ。正解に、今井は、当時新しかったメディアを用いてその可能性を探究していた、と、述べるべきだ。そして、それは、草むらにガラス板を置いてその変化を記録するSquareのような傑作を生み出すこともあるし、曲がり角で必ず写真撮影しただけという何というかあんまりよく分からないものもある。
時間を扱うメディアとしての写真、ビデオ、テープの可能性を組み尽くすのに成功しているようには思えないが、失敗しているわけでもない。いくつかは世界レベルの凄さだと感じるが、どこか物足りないとも感じる。
関西文化の日で観覧無料だったので、たくさんいた。テープ作品を見て子どもたちはどう思うのかしら。
こちらも藤原展もちゃんと図録作ってあって、素晴らしい。

2024-11-05

メモ:永冨真梨(責任編集)、大和田俊之(監修)『カントリー・ミュージックの地殻変動──多様な物語り』(河出書房新社、2024年)

を落手しました。ありがとうございます。

「面白そうだけど、カントリーかあ…。苦手なんだよなあ…。」と思いつつ、斜め読みしましたが、これは、読みやすく、しかし、複雑な内容を単純化せずに語っている、良い本でした。インタビューも対談もちょっとした論考もディスクガイドもあって、「カントリー」に色々な方向からアプローチする(ことができると教えてくれる)。

ただし、そんな感じで学術書ではないのだけど、分かりやすさに媚びていないというか。永冨さんらしさを感じました。「永冨の語りは世界の単純化に抵抗するのだ」(『ポピュラー音楽研究』v24 (2020): 109)なあ、と。

ということで、カントリーの可塑性みたいなものを丁寧に探るこの本の趣旨とは反対かもしれないけど、とりあえず、Apple Musicの「カントリー」のプレイリストをライブラリに追加しておきました。今のところ、個人的な人生の記憶に関わるということもあり、《Take Me Home, Country Roads (Original Version)》だけが頭に残っています。

大和田さんのハリー・スミス本も楽しみですね。僕ももっと頑張るぞ。

2024-10-29

メモ:ネットフリックスで『極悪女王』

を見た。昭和の貧乏なお家の様子が懐かしく、面白く見た。プロレスには全く興味がなかったし今後もないと思うけど、最後の第5話でダンプ松本の引退試合の展開を見て、「ああ、なるほど、これは歴史改変系の物語なんだな(タランティーノの『イングロリアス・バスターズ』とか『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』みたいに)」と思って見て、それはそれでスッキリとした気持ちで楽しんだ。

で、見終えてからダンプ松本の動画を探してみたら、本当にあったことだったことを知って、ちょービックリ。あと、髪切りデスマッチの試合描写もあんまり誇張して描いていたわけではなかったっぽいことに、ビックリ。

涙・感動!極悪女王Netfllix公開記念 極悪女王ダンプ松本引退試合 全日本女子プロレス栄光の日 #ダンプ松本#極悪女王#ネトフリ極悪プロレス#極悪同盟 引退試合全日本女子プロレス公式 - YouTube https://www.youtube.com/watch?v=CcINtl02_38

2024-10-17

まとめ:「新しい楽器」:簡易版

半年ほど前に書いたものをまとめておきます。

単著『サウンド・アートとは何か 音と耳に関わる現代アートの四つの系譜』(ナカニシヤ、2023年)の宣伝を兼ねてはじめた「新しい楽器」という読み物です。togetterのまとめをリンクしておきます。2023年11月から2024年3月まで投稿していました。

「楽器」という言葉を広げよう、と思って書きました。また、旧twitter(現X)の連続ポストで、各ポストにできるだけリンクを含めるという形式の読み物を作ろう、と思って書きました。また、色々寄り道した読み物を作成してみよう、と思って書きました。

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新しい楽器:1.はじめのあいさつ - Togetter https://togetter.com/li/2258001

新しい楽器:2.吉村弘のサウンド・チューブについて - Togetter https://togetter.com/li/2258002

新しい楽器:3.ルッソロのイントナルモーリ - Togetter https://togetter.com/li/2258005

新しい楽器:4.ケージのプリペアド・ピアノ - Togetter https://togetter.com/li/2258006

新しい楽器:5.扇風機 - Togetter https://togetter.com/li/2259021

新しい楽器:6.鈴木昭男さんのアナラポス - Togetter https://togetter.com/li/2260031

新しい楽器:7.テルミン - Togetter https://togetter.com/li/2261924

新しい楽器:8.バシェの音響彫刻とジョー・ジョーンズの創作楽器 - Togetter https://togetter.com/li/2264159

新しい楽器:9.洗濯板 - Togetter https://togetter.com/li/2266417

新しい楽器:10.イントナルモーリの復元について - Togetter https://togetter.com/li/2268833

新しい楽器:11.ハリー・パーチの楽器 - Togetter https://togetter.com/li/2272011

新しい楽器:12.タワシ - Togetter https://togetter.com/li/2274842

新しい楽器:13.レコード:ミラン・ニザのBroken Music - Togetter https://togetter.com/li/2277702

新しい楽器:14.椅子 - Togetter https://togetter.com/li/2280325

新しい楽器:15.箱 - Togetter https://togetter.com/li/2282954

新しい楽器:16.ヴァイオリン - Togetter https://togetter.com/li/2293149

新しい楽器:17.ドラムセット - Togetter https://togetter.com/li/2297448

新しい楽器:18.クリスチャン・マークレー《Drumkit》(1999) - Togetter https://togetter.com/li/2301692

新しい楽器:19.メトロノーム - Togetter https://togetter.com/li/2306777

新しい楽器:20.エオリアン・ハープ - Togetter https://togetter.com/li/2311011

新しい楽器:21.共有玩具、共遊楽器 - Togetter https://togetter.com/li/2317886

新しい楽器:22.磁気テープ - Togetter https://togetter.com/li/2322200

新しい楽器:23.子どものための楽器、創造的音楽学習、こどもの城 - Togetter https://togetter.com/li/2326617

新しい楽器:24.枯葉 - Togetter https://togetter.com/li/2330689

新しい楽器:25.分子の音と細胞の音 - Togetter https://togetter.com/li/2334561

新しい楽器:26.本 - Togetter https://togetter.com/li/2338621

タグ:サウンド・アート サウンドアート アヴァンギャルド 音響芸術 実験音楽 サウンド・インスタレーション 音響彫刻 サウンド・スカルプチュア メディア・アート 現代アート

まとめ:「新しい楽器」:詳細版

半年ほど前に書いたものをまとめておきます。

単著『サウンド・アートとは何か 音と耳に関わる現代アートの四つの系譜』(ナカニシヤ、2023年)の宣伝を兼ねてはじめた「新しい楽器」という読み物です。togetterのまとめをリンクしておきます。2023年11月から2024年3月まで投稿していました。

「楽器」という言葉を広げよう、と思って書きました。また、旧twitter(現X)の連続ポストで、各ポストにできるだけリンクを含めるという形式の読み物を作ろう、と思って書きました。また、色々寄り道した読み物を作成してみよう、と思って書きました。

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新しい楽器:1.はじめのあいさつ - Togetter https://togetter.com/li/2258001

新しい楽器:2.吉村弘のサウンド・チューブについて - Togetter https://togetter.com/li/2258002

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新しい楽器:26.本 - Togetter https://togetter.com/li/2338621

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2024-09-24

『昭和文学研究』の座談会、公開

今年の3月に『昭和文学研究』で刊行された座談会が、J-STAGEで公開されました。どうぞご笑覧ください。
福田貴成・中川克志・疋田雅章・広瀬正浩(司会) 2024 「座談会 「音」と文学――文学研究とサウンド・スタディーズとの対話――」 『昭和文学研究』88:2-23。