2009-08-09

織田作之助『夫婦善哉』永井一郎(朗読)

織田作之助 永井一郎『夫婦善哉』|新潮社
この前はじめて「自由軒」に行って、思い出して『夫婦善哉』をもう一度読もうと思って、木津川市図書館に朗読CDというのがあるのに気付いて、初めて朗読CDというものを体験してみた。
けっこう面白かった。「読むことの快楽」がさほど重要ではない場合(「話の進行」を辿りたい場合、文章の内容を把握したいだけの場合)は、朗読CDって面白いんだな。

で、久しぶりにこの話を理解しなおしたのだけど、けっこうひどい話だったんだな、と思った。
柳吉という男の最初の奥さんは、駄目な旦那が娘も捨てて芸者と駆け落ちをして家から勘当されて、旦那は帰ってこないまま死んでしまうのだ。この柳吉の最初の奥さんが、かわいそうで仕方がないじゃないか。

ただし、もちろんこのお話の中心は、この最初の奥さんじゃなくて、この駄目な旦那と芸者の15年ほど。
僕が「大阪(弁)」に何かを感じたわけはないけど、この小説に思い出深かったのは、小林薫が柳吉を演じたテレビ・ドラマの『夫婦善哉』が、やたら面白かった記憶があるからだと思う。

夫婦善哉 - ドラマ詳細データ - ◇テレビドラマデータベース◇
松岡正剛の千夜千冊『夫婦善哉』織田作之助
図書カード:夫婦善哉

0 件のコメント: